GIF ウェビナーガイド


 The Generation IV International Forumは、技術ウェビナー講座をおおよそ月1度の頻度で開催しております。 内容は、GIFにおいて、国際協力の形で開発を進めております次世代原子力システム、安全・経済性・燃料や流動といった各分野の技術紹介、 フェニックス、ロシアのBNシリーズ等の 既存炉の経験、HTR・MYRRHA・ALFRED・ASTRID等現在進行中のプロジェクトの紹介と多岐にわたっております。 これまでのウェビナー内容は、Youtubeにて英語字幕とともに下記から閲覧可能です。なお、今後のウェビナー情報は、GIFホームページ(NEA英語版)から、閲覧可能です。

 YouTubeにてGIFウェビナーを閲覧の際は、設定で字幕をオン(英語:自動生成)にしていただくと、英語字幕の表示が可能です。


1. Introduction to seizing opportunity
(イントロダクション、新規機会)

Atoms for Peace. The Next Generation

Presenter: Dr. John Kelly, Department of Energy, USA

【Atoms for Peaceプログラムから次世代原子力システムの開発へ向けて】
本ウェビナーでは、原子力の平和利用に関する歴史的展望を紹介します。Atoms for Peace programによって、原子力発電の世界的展開が始まりました。 歴史的展開に基づき、さらに現在進められている第4世代原子炉システムの開発と展開について紹介します。

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Introduction to Nuclear Reactor Design

Presenter: Dr. Claude Renault, CEA, France

【原子力システムの設計とはどういうことなのか?】
なぜ第4世代原子炉システムが必要なのでしょうか?そしてどのような原子炉テクノロジーが必要なのでしょうか? GIFは過去の設計オプションを再検討し、持続可能なエネルギー源としての新しい原子炉設計を模索しています。 第4世代原子炉システムの合理性を理解し、その設計上の特徴を把握するためには、原子炉設計の基本的知識が必要となります。 「臨界」「増殖」「高速中性子/熱中性子」という技術用語の背景にある意味合いはどのようなものなのか? 冷却材、減速材、中性子スペクトル、燃料組成、燃料材料はどのように選択すればよいのか? 第4世代原子炉の基準を満たし持続可能な原子炉システムを設計するためには、これらの技術をどのように組み合わせればよいのか? 本ウェビナーは非専門家への解説を目的とするウェビナーとなります。

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Role of Nuclear Energy in reducing CO2 Emissions

Special GIF/IAEA/NEA Joint Webinar

【脱炭素社会における原子力エネルギーの役割】
原子力エネルギーは、二酸化炭素を排出しない数少ない出力制御可能なエネルギー源です。 これまで、原子力エネルギーが、いかに脱炭素社会に貢献しうるかは、各種特徴の観点から議論に上ってきました。 GIFにおいても、炉システムのもつ柔軟性(運転柔軟性、展開柔軟性、生産柔軟性等※)やESG投資資格の観点から、 レポートを発行するとともに、その柔軟性を発揮するための方法を探るべく原子力エネルギーの 非電力利用に関するタスクフォース(GIF NEaNH-TF)を立ち上げ、活動をしております。 このネットゼロ社会への貢献は、COP26など多くの機会で議論され、多くの原子力関係組織が、その可能性を追求しています。 このGIFウェビナーでは、GIF、IAEA、NEAという3国際機関から、この分野の中心人物を招待し、 パネルディスカッションを行いました。

講演者:
 Dr. Shannon Bragg-Sitton (GIF NEaNH-TF, INL), Accelerating Economy-Wide Decarbonization via Nuclear Energy
 Mr. Wei Huang (IAEA NEPIK), Nuclear Energy, An Important Part of Solution to Net Zero World
 Ms. Diane Cameron (OECD NEA),Meeting Climate Change Targets: The Role of Nuclear Energy

モデレータ:
 Dr. Patricia Paviet (GIF ETWG, PNNL)
 Dr.Tatjana Jevremovic (IAEA WCRT)

※:
運転柔軟性:操作性、非電力利用としての運転適合性、エネルギー供給源としての独立性等のこと
展開柔軟性:展開規模、立地、建設のしやすさ等のこと
生産柔軟性:供給制御性、非電力利用としての多様性等のこと
市場やオーナー、規制が要求するニーズや必要性に合わせ、システムの仕様は決まる(ニーズに合わせられる柔軟さを持つ)。

講演者の詳細情報などはこちら
講演の解説は、こちら

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Maximizing Clean Energy Integration: The Role of Nuclear and Renewable Technologies in Integrated Energy Systems

Presenter: Dr. Shannon Bragg-Sitton, INL, USA

【クリーンエネルギーの統合を最大限活用するために:エネルギーシステムにおける原子力技術と再生可能エネルギー技術の役割】
現在、様々な分野で二酸化炭素排出量の削減を目指したエネルギー基準が設定されています。クリーンかつ事象発生後も復元力の強い将来のエネルギーの実現には、新しい方法での発電、送電、電力利用が必要です。 アイダホ国立研究所主導の統合エネルギーシステムに関する原子力エネルギー計画は、再生可能エネルギー技術と原子力を併用したクリーンエネルギーの利用を最大限に引き出すことができます。 私たちが向かう目標は何か?発電した電力はどのように使われるのか?―これらの答えは様々な要因で変わります。これまで、様々な製品の流通を検討してきましたが、各流通にはその収益を最大にする独自のマーケットとマーケットドライバー、地理的条件があり、また生産に電力を必要とする製品もあれば、熱と電力が必要な製品もあります。 本ウェビナーでは、統合エネルギーシステムにおいて原子力エネルギーを様々な新しい方法で活用するオプションを紹介しています。

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GIF VHTR Hydrogen Production Project Management Board

Presenter: Dr. Sam Suppiah, Canadian Nuclear Laboratories(CNL), Canada

【超高温ガス炉(VHTR)水素製造プロジェクト】
GIFの超高温ガス炉(VHTR)水素製造プロジェクトの目標は、温室効果ガスを排出しない原子炉の熱を利用した大規模かつ経済的な水素製造プロセスの開発です。本プロセスを開発、最適化し、第4世代原子力システムと組み合わせることで、脱炭素社会に貢献することができます。現在開発中の製造方法は、硫黄-ヨウ素(S-I)法、高温水蒸気電解(HTSE)法、銅-塩素サイクル(Cu-Cl)が挙げられます。S-I法は中国、韓国、日本が短期間運転を実証済みであり、HTSE法はEU、フランス、米国が非常に積極的に開発を進めています。また、2021年には、カナダが実験室規模ではありますがCu-Cl法を実証する計画を進めています。本ウェビナーではこれら活動の概要を紹介するとともに、地球温暖化防止策としてどのように貢献可能か紹介します。

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Overview of Small Modular Reactor Technology Development

Presenter: Mr. Frederik Reitsma, IAEA, Austria

【小型モジュール炉(SMR)研究開発の概要】
原子力発電は、低出力で小型の原型炉・試験炉から始まりましたが、ニーズの高まり、規模の経済、立地可能なサイトの制限により、比較的早い段階から、発電方式は大型炉による発電に代わりました。しかしここ数年は、小型モジュール炉(SMR)への関心が高まっており、50以上の概念が現在検討されています。IAEAでは、個々のモジュールの出力が300MWeまでの先進炉をSMRと定義しています。モジュールは工場で製造でき、プラントサイトに輸送、設置されますが、必要に応じて追加することができます。またSMRは先進技術の全て(水冷却、第4世代システム、超小型炉等)と関連付けられ、受動安全機能の強化、シンプルな設計及び運転、大量生産による経済性、ハイブリッドシステム及び非電気利用に対する柔軟性も兼ね備えています。 本ウェビナーでは、SMRの魅力、課題、開発状況、今後の展開に焦点を当て、紹介します。

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Global Potential for Small and Micro Reactor Systems to Provide Electricity Access

Presenter: Dr. Amy Schweikert, Colorado School of Mines, USA

【小型原子炉システムによる電力供給の可能性】
低コストで電力要求に応じられる小型モジュール炉は、従来の大型炉及び中央集中型の送電網設置が困難で、電力需要が大きい地域から高い注目を浴びています。現在約10億人が電力の無い生活を送っていると試算される中、Agenda for Sustainable Developmentは、低炭素エネルギーを生成し、2030年までに全世界が信頼性のある安価なクリーンエネルギーを利用できるようになることを目指しています。 私たちの研究では、最新の衛星画像を使い、エネルギー貧困地域の人口、小型電力網が利用可能な場合にその地域に必要な電力容量等を解析しています。 本ウェビナーでは、今後のエネルギー需要に対する市場分析、自然事象、サイト設置における考慮事項、競合技術等をご紹介します。

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MicroReactors: A Technology Option for Accelerated Innovation

Presenter: Dr. Dasari V. Rao, Los Alamos National Laboratory, USA

【超小型炉(Micro-reactors):イノベーションの加速のための技術オプション】
超小型炉(Micro-reactors)とは、送電線が無くても運転が可能な電力供給のための小型炉で、仮に障害が発生しても回復機能が高く、現在電気が届かない地域への電力供給に非常に適しています。 典型的な超小型炉としては2~20 MWe規模の可動型原子炉で、工場で建設、燃料補充、組み立てが可能なものを想定しており、陸路、海路、空路での輸送が可能で、外部電源に依存せず、自然エネルギーの統合、離島モードでの運転が可能、運転員の介入を最小限にした自己制御が可能となるよう設計されています。 NEI(Nuclear Energy Institute)は、超小型炉を使うことで$0.09/kWh~$0.33/kWhでの電力供給が可能と予期しています。 本ウェビナーでは、超小型炉の設計、技術格差、及びDOEの研究開発についてご紹介しています。

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Evaluating Changing Paradigms Across the Nuclear Industry (MicroReactors)

Presenter: Dr. Jessica Lovering, Co-founder of the Good Energy Collective, Former Director of the Energy Program at the Breakthrough Institute, USA

【原子力産業におけるパラダイムチェンジ(超小型炉の経済性)】
Dr. Loveringは近年、出力10 MWe以下の超小型炉の研究を重点的に実施しています。超小型炉を商用化するにはどうすればよいか、 経済競争性をもたせるにはどうすればよいかといった問いに対する回答を検討しています。 分散型電源とコミュニティのマイクログリッドとしての利用を想定すれば、このサイズの超小型炉は100%再生可能 エネルギーを想定した場合よりも安価で信頼性が高いこと、ディーゼル燃料が1リットル当たり$1以上の場合にはコスト的にディーゼル発電と匹敵すること、 さらに超小炉の資本コストは$15,000/kW以下であることがわかりました。 しかし、超小型炉の均等化発電原価(LCOE)は資本コストに左右されるため、超小型炉の技術がこの隙間市場で商用化されるには、 今後工場製作が繰り返し行われコストが下がる「学習効果」にかかっています。 そこで、本ウェビナーでは、超小型炉の「規模の経済:economies of scale」対「工場製作の経済:economies of volume」のトレードオフに ついて考えます。超小型炉が大型炉や化石燃料にコスト的に匹敵するために必要な損益分岐売上高を、過去の原子力施設建設と、 類似のエネルギー技術のパラメータを使って計算します。また、エネルギー技術全般の学習率のデータから、 様々なサイズの超小型炉の学習率を予測します。

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Opportunities for Generation-IV Reactors Designers through Advanced Manufacturing Techniques

Presenter: Dr. Isabella J. van Rooyen, INL, USA

【先進的製造技術から第4世代原子炉設計者が得るチャンス】
先進炉の系統、機器、材料の設計基準を開発するためには、製造方法を理解するのみならず、 通常運転状態及び事故状態時等の照射効果など供用中に影響を及ぼす要因を理解する必要があります。 また、次世代原子炉の研究者や設計者は、このような性能の向上に加えて、経済競争力の観点から、 実証及び商用までの時間短縮も求められています。 今回は、先進的製造技術が次世代原子炉のライフサイクルに与える影響を戦略的観点から考えます。 具体的には、他の大規模産業に導入されている最新技術から、第4世代原子炉システム (SFR、GFR、LFR、FSMR等)にも有効と思われる技術革新について見てみたいと思います。 第4世代システム全体に有益な先進製造の相乗的アプローチ、 特定の原子炉設計に必要なアプローチの実例、また追加的に製造される構成要素の許認可の例をご紹介します。

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Performance Assessments for Fuels and Materials for Advanced Nuclear Reactors

Presenter: Dr. Daniel LaBrier, Idaho State University (ISU), USA

【新型炉用燃料及び材料の性能評価】
第4世代原子炉システム開発イニシアチブの一環として、多くの新型燃料及び材料が開発されています。ほとんどの候補概念は先行炉の研究開発プログラムを発展させたものですが、軽水炉以外の分野では、長期間の供用がなされた場合の性能評価実績は多くはありません。候補となる材料種別の絞り込み、フィージビリティスタディ、最終的な規格化に必要なデータの取得は、資金面及び人的に非常に多くの予算を必要とします。そのため、認定・規格化に必要なコストを削減するためには、認定・規格化に関する戦略が必要で、ここでは、「all of the above」戦略と呼んでいます。本ウェビナーでは、「候補概念」から「実証・採用」に進めるために現在取られている開発戦略と実績及び今後の計画についてご紹介します。

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Artificial Intelligence in Support of NE Sector

Presenter: Prof. Nawal Prinja, Jacobs, UK

【原子力エネルギー技術を発展させるための人工知能】
本ウェビナーでは、まず人工知能(AI)の概念について紹介し、続けて原子力発電プラントの設計、建設、運転の分野で、将来的にAIをどのように活用可能なのかという話題へと話を展開します。 技術的なトピックスとしては、溶接検査、音波探知、材料試験の分野における機械学習(反復自動学習)やニューラルネットワーク(多層構造)を用いたディープラーニング(深層学習)の 適用方法を紹介します。また、知識の意味的検索を行う自然言語処理(Natural Language Processing:NLP)についても紹介します。 本ウェビナーを通じてエンジニアがAIを利用して、どのようにリスクを低減しながらエンジニアリングプロジェクトを促進させるかをご理解いただければと思います。

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EPRI Virtual Reality Training

Presenter: Mr. Robert Eller, Electric Power Research Institute, USA

【EPRIにおける仮想現実技術を活用したトレーニング】
電気事業では、新人、中途採用、あるいは新しい機器、プロセス、産業の変化に関わらず、効果的なトレーニングの実施が求められています。今、多くの産業で仮想現実(VR)の活用が盛んに行われており、安全性、品質、運転、コストカットの改善に役立っています。本ウェビナーでは、原子力産業におけるトレーニングにどのようにVR技術を活用できるか、またEPRIでのVRトレーニングの枠組みをご紹介いたします。

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The Nuclear Workforce of the Future - Opportunities and Needs for the International Nuclear Sector

Presenter: Mr. Callum Thomas, Thomas-Thor, USA

【原子力における人材確保 - 世界の原子力分野におけるキャリアの機会及びニーズ】
原子力発電は、二酸化炭素を排出しない最大の電力源であり、また過去数十年においては医療面においても原子力が活用され、多くの命を救ってきました。それにもかかわらず、原子力分野でのキャリアアップを知らない人がほとんどです。この分野に優秀な人材を惹きつけ、留まらせることはこれまでも重要ではあったものの、原子力産業が大きくなった今では、必須となりつつあります。そこで本ウェビナーでは、以下について取り組みます。
- 現在、原子力分野に従事する人たちの実態は?人数の規模や勤務地、求められるスキルとは
- 原子力分野の今後の高い目標を満たすために、彼ら彼女らはどのように進化していく必要があるのか?
- 原子力分野のみならず、やりがいと明確な目標を備えたキャリアの機会に対して意識を高めるには
- 原子力分野に人材を惹きつけ、採用後も留めておくことへの諸課題に対する対応
- 多くの人材を生涯にわたって原子力分野に留めておくための、他分野との差別化
- 原子力分野でのキャリアの見つけ方、この分野への入り方、キャリアの拡充方法

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MOOK: The Knowledge Management Method Applied to a Gen IV Project, The Continuation of a Successful Story

Presenter: Dr. Gilles Rodriguez, CEA, France

【MOOK: 第4世代原子力システムプロジェクトに適用されたKnowledge Management手法 - サクセスストーリーを未来に繋げよう】
いま私たちが暮らしているこの時代「原子力ルネサンス」に必要なのは、多くの人材と若い世代です。しかし、
- どうすれば若い世代は、経験を積んだ世代から、そして第4世代炉開発で培った膨大な経験から、確実に学ぶことができるのか
- どうすれば私たちは、魅力的、革新的かつ時間効率に優れた手法を使うことができるのか
- どうすれば私たちは、様々な人々(専門家、技術者、科学者、プロジェクトマネージャー)、様々なシステムにKnowledge Management手法を適用することができるのか
このウェビナーでは、CEAが2009年から2018年にわたって開発を行った第4世代ナトリウム冷却高速炉であるASTRIDプロジェクトで培われ、 その有効性が確認された革新的なKnowledge Management手法をご紹介します。 具体的には、MOOKと呼ばれるKnowledge Managementツール及びそのフィードバックをお話しします。

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Revolutionizing Nuclear Engineering Education: Developing Virtual Labs for Neutron Detection, Geiger Counter, and Reactor Experiments

Presenter: Mr. Jonah Lau, Purdue University, USA

【原子力工学教育改革:中性子検出、ガイガーカウンター、原子炉実験のための仮想ラボの開発】
アイダホ国立研究所が米国内の研究機関と合同で発表したNSUF大学研究炉報告書にもあるように、近年の原子力産業は世代間の技術伝承の難しさに直面しています。気候変動を止めるべく脱炭素化を進める今、この世代間の技術伝承が原子力業界にとって大きな脅威であり、我々研究グループが原子力業界に変革を起こし、地球規模での原子力ルネッサンスを目指すプロジェクトを始めるきっかけとなりました。このプロジェクトでは原子力工学の仮想ラボラトリー(バーチャルラボ)を開発しています。仮想ラボでは、原子力を学ぶ学生やエンジニアがトレーニングを積むことができます。中性子検出器ラボ、ガイガーカウンターラボ、原子炉ラボで扱われる物理学はMatlabスクリプトにより数学的にパラメータ化され、それらスクリプトはUnityゲームエンジンを用いてC#言語で変換・開発することができます。中性子検出器仮想ラボでは、インストラクタに合わせた原子力エレクトロニクスに関するプロシージャ―を提供し、モジュール型仮想ラボを様々な用途に合う仕様にすることが可能です。ガイガーカウンターラボでは、線量率評価式及びガンマ線減衰評価式を用いて放射線検出をシミュレーションできます。また、2Dから拡張現実(AR)の3D表示に移行する計画があります。仮想原子炉ラボでは、ベンチマーク用の実際の原子炉データを用いて、Purdue大学に設置されたPUR-1軽水オープンプール型原子炉を一点炉動特性方程式(PKE)を用いてシミュレーションします。これら仮想ラボの開発は、技術的な能力の世代間ギャップを埋め、脱炭素化の助けとなるだけではなく、AIの活用により原子力産業の更なる発展につながります。

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Overview of Canadian R&D Capabilities to Support Advanced Reactors

Ms. Lori Walters, CNL, Canada

【カナダにおけるSMRの研究開発】
エネルギー安全保障及び気候変動への懸念から、クリーンエネルギー源として原子力への期待が高まっています。その中には小型モジュール原子炉(SMR)も含まれ、様々な技術を駆使したSMRは原子力の新たな役割と市場への道を開くことができます。SMRはユニットあたり最大300 MW(e)の出力がある先進型原子炉で、従来の原子炉より安全で安価、二酸化炭素の排出ゼロの発電を実現し、さらに産業分野に向けて熱供給も可能です。カナダ国内では、大学などの様々な機関や、カナダ国立原子力研究所が国内、国際レベルで研究協力を行い、カナダ政府のプログラムへも参加してSMRの安全設計、将来のSMR展開、運転にむけて活動しています。今回は、カナダ国内におけるSMR展開の概略と革新的研究についてご紹介いたします。

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2. Safety, Quality, Economics and Regulation
(安全、品質、経済性及び規制)

Safety of Generation IV Reactors

Presenter: Dr. Luca Ammirabile, Euratom, EU

【第4世代炉の安全性】
第4世代原子炉技術ロードマップで特定されている目標には、高い安全性と信頼性があります。 今回はその目標達成に向けた6種類の第4世代原子炉に関するGIFリスク安全性ワーキンググループ(RSWG)の活動、 ならびに、第4世代原子炉システムの安全原則、先進炉に対する現在の安全性の枠組み、安全評価のために開発された安全性評価手法、 さらには、安全設計評価者と、第4世代原子炉システムのプラント設計者に共同で進めている各プラントの評価作業について紹介します。

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SFR Safety Design Criteria (SDC) and Safety Design Guidelines (SDGs)

Presenter: Mr Shigenobu Kubo, JAEA, Japan

【ナトリウム冷却高速炉の安全設計クライテリア(SDC)と安全設計ガイドライン(SDGs)】
 SDCとは、第4世代ナトリウム冷却高速炉が満足すべき安全要件を記載した設計クライテリアです。 第4世代ナトリウム冷却高速炉では、ナトリウムを冷却材に用いる高速炉の特徴を活かした固有安全特性あるいは受動的安全システムを取り入れ、 東京電力福島第一原子力発電所の事故から学んだ教訓も反映して安全性の向上を目指しており、SDCにはこれらの要素が盛り込まれています。  さらに、SDCを実際の設計に適用する際の手引きとして安全設計ガイドライン(SDG)を構築しています。 SDGでは、わが国のナトリウム冷却高速炉の安全向上技術も踏まえて、SDCを満足するための受動的炉停止手段、自然循環崩壊熱除去、 シビアアクシデントの炉容器内事象終息等の設計手段とそれらが満たすべき要件を推奨事項として提示しています。  本ウェビナーでは、第4世代原子炉の高い開発目標を達成するために構築された安全設計クライテリアと安全設計ガイドラインの概要を ナトリウム冷却高速炉の安全上の特徴を交えて紹介しています。

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Experience of HTTR Licensing for Japan’s New Nuclear Regulation

Presenter: Dr. Etsuo Ishitsuka, JAEA, Japan

【新規制基準に対する高温工学試験研究炉(HTTR)の許認可から得た経験】
2020年6月、JAEAは原子力規制委員会(NRA)から高温工学試験研究炉(HTTR, 最大熱出力30MW)再稼働のための原子炉設置変更許可を取得しました。新規制基準の下で初めてのガス冷却炉の許可取得です。HTTRは耐高温性に優れ、熱容量の大きい黒鉛炉心を採用することで、冷却材喪失事故を想定しても、事故時の炉心温度の変化が緩やかで、燃料損傷に至らないという固有の安全性を有しています。複数の原子炉停止機能喪失のような設計拡張事故を想定しても、HTTRは燃料損傷に至らないという内容の安全レビューが新規制基準のもと認められました。早期の再稼働を目指し、原子炉設置変更許可に必要な改修(内部、外部火災等に対する対策)が現在着々と行われています。本ウェビナーでは、新規制基準に対するHTTRの許認可から得た経験について紹介します。

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ESFR SMART a European Sodium Fast Reactor concept including the European feedback experience and the new safety commitments following Fukushima accident

Presenter: Mr. Joël Guidez, CEA, France

【ESFR SMART:欧州原子力開発の経験を活かしたナトリウム冷却高速炉概念並びに福島事故の教訓に基づく安全へのコミットメント】
アングロサクソン圏では、ESFR-SMARTには「作業馬」又は「コンセプトカー」といった意味があります。 ESFR-SMARTプロジェクトの役目は、原子力研究開発に新しいアイデアを導入することで、それが将来の研究開発の指針となる可能性を秘めています。 最初に建設スケジュールを決める産業プロジェクトとは違い、原子力研究開発では、そのアイデアが実現可能となるまでに技術開発と時間を 要するものであっても、革新的なアイデアを導入することができます。 新しいアイデアの概念としての実現可能性の検討と、致命的な達成不可能な技術が含まれていないことの確認の観点から、 プロジェクトではまずフィージビリティのチェックと概略検討が行われます。 このウェビナーでは、ヨーロッパで開発されたPhénix、Superphénix、EFR、ASTRIDでの設計・建設・運転経験に基づき、 さらに福島事故の経験から要求される安全要件を満たすナトリウム冷却高速炉設計案を紹介します。 また、設計検証のために行った評価計算と、必要な研究開発についても紹介します。

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Estimating Costs of Generation IV Systems

Presenter: Dr. Geoffrey Rothwell, OECD/NEA, France

【第4世代原子炉システムのコスト計算】
GIF経済性ワーキンググループが開発した第4世代原子炉システムの原子力エネルギーシステム用コスト計算ガイドラインについて説明します。他の原子力発電プラントのコスト計算モデルとの比較、GIF EMWGとIAEA INPROのベンチマーク活動についても紹介します。

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Graded Approach: Not just Why and When, but How

Presenter: Mr. Vince Chermak, Idaho National Laboratory, USA

【グレーデッドアプローチ:等級分けは「なぜ」「いつ」「どうやって」行うのか】
今、世界各国の原子炉の基準や規制で、グレーデッドアプローチ(等級別扱い)が議論されており、必須となっている国さえあります。 しかし多くの場合、等級分けの基準やそれを正当とする理由については議論されますが、一旦基準を満たしてしまえば、 等級分けの方法に関してはあまり活発な議論が行われていないようです。 このウェビナーをご覧頂ければ、グレーデッドアプローチに対する不明点が無くなるはずです。 プレゼンターであるChermak氏は、「品質保証を満たすためのアプローチの等級分けの方法は2つしかなく、 しかもどちらも非常に簡単である」と言います。 このウェビナーではグレーデッドアプローチについて、掘り下げてご説明いたします。 なお、Chermak氏はアイダホ国立研究所で多目的試験炉(VTR)プロジェクトの保証責任者を務めており、 米国内の品質保証のみならずASME NQA-1,ISO,IAEAなど幅広い分野での活動経験を有している方です。

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3. Fuel Cycle, Sustainability, PRPP and Disposal
(燃料サイクル、持続可能性、PRPP及び処分)

Closing Nuclear Fuel Cycle

Presenter: Prof. Myung Seung Yang, Institute of Energy and Environment, Youngsan University, Republic of Korea

【クローズド燃料サイクル】
軽水炉原子力燃料サイクル及び代替燃料サイクルのオプションを紹介します。燃料サイクルを閉じるために使用済燃料内に残されたウラン及びプルトニウムを回収し再利用する2つの手法「湿式PUREX」及び「乾式Pyroprocessing」について紹介し、また、持続可能性及び核不拡散を理解するために、燃料サイクルを閉じるために考慮すべき課題についても紹介します。

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Sustainability a Powerful and Relevant Approach for Defining Future Nuclear Fuel Cycles

Presenter: Dr. Christophe Poinssot, CEA, France

【持続可能性および将来の燃料サイクルを定義するためのアプローチ】
原子力エネルギーは、技術的には温室効果ガスの排出量が少なく、かつ高い信頼性をもち、ベースロード容量も高いことから、地球温暖化を緩和する最も効率的なエネルギー源の一つとして再生可能エネルギーと共に期待されています。しかし、公衆の意見やこれまでに取られたいくつかの段階的廃止の決定などを考慮すると、技術的基準を満たしていることだけが政治的決定につながるのではないことに気付きます。技術的、経済的に最適化させること以外にも、環境及び社会に対する配慮など、多くの基準が重要になってきており、それにより、これまでの論理的な技術アプローチから、より広い持続可能性アプローチへの変換が求められています。そのため環境フットプリントや、より包括的な社会許容性、社会への影響も考慮する必要があります。本ウェビナーでは、将来長期にわたり原子力エネルギーを持続させるために、持続可能性に注目することがどのように原子力燃料サイクルの動向の見極めるために有用であるかを説明します。

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Scientific and Technical Problems of Closed Nuclear Fuel Cycle in Two-Component Nuclear Energetics

Presenter: Dr. Alexander Orlov, IPPE, Russia

【2種類の燃料サイクルにおける科学技術的問題】
本ウェビナーでは、オープン及びクローズドという2つの燃料サイクルにおける科学技術的問題について説明します。オープン燃料サイクルにおけるサーマルリアクターがもつ問題点及び、クローズド燃料サイクルにおける高速炉のメリットに焦点を当てつつ、混合UN燃料と使用済燃料処理の最新の技術開発についても紹介します。さらに“Proryv”プロジェクトで開発されている新しい技術プラットフォームついても紹介します。

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Comparison of 16 reactors neutronic performance in closed Th-U and U-Pu cycles

Presenter: Dr. Jiri Krepel, Paul Scherrer Institute (PSI), Switzerland

【クローズドTh-U、U-Puサイクルにおける中性子性能比較について】
原子力は、全ての産業と同様に持続性が非常に重要です。核燃料リサイクルは天然資源の有効利用と廃棄物の最小化を同時に進歩させることができるため、環境と社会に貢献することができます。本ウェビナーでは、核燃料の多重リサイクルがもたらす影響について技術的な考察を行い、クローズドTh-U及びU-Puサイクルにおける中性子性能に基づいて原子炉システムを比較評価します。クローズド燃料サイクルは、これまでのGIFウェビナーで何度か取り上げられていますが、本ウェビナーでは違った角度からアプローチしています。

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Proliferation Resistance and Physical Protection of Generation IV Reactor Systems

Presenter: Dr. Robert Bari, Brookhaven National Laboratory, USA

【第4世代原子炉システムの核拡散防止及び物理的防護】
本ウェビナーでは、GIFの核拡散抵抗性及び核物質防護ワーキンググループが開発したPRPP評価手法や第4世代原子炉システムへの評価適用例、及び、国内外の機関へのアウトリーチ活動について紹介します。

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Advanced Reactor Safeguards and Material Accountancy Challenges

Presenter: Dr. Ben Cipiti, Sandia National Laboratories, USA

【先進炉における保障措置及び計量管理の課題】
世界の原子力エネルギーの利用は、先進炉や小型炉により拡大すると予想されていますが、先進炉や小型炉は、公的機関及び民間企業からのサポートや期待が初期コストの削減、モジュール式建設、安全性向上、送電網への実装にあるからこそ実現します。第4世代原子力システム国際フォーラム(GIF)の目標は、持続可能性、経済性、安全性と信頼性、核拡散抵抗性と核物質防護に関する8つのゴールを通して、安全な原子力エネルギーの利用を確実に広めることです。核拡散抵抗性に関しては、核物質保障措置がカギとなります。先進炉のベンダーは、原子炉の設置地域ごとの核物質計量管理(MC&A)の規制要件及び国際的な保障措置責任を満たさなければなりません。しかし先進炉の多くの炉型では設計経験が浅く、また、軽水炉を中心として構築された規制要件を満たす必要があります。冷却材、燃料、密閉された炉心、燃料取り扱いが異なると、MC&A及び保障措置の課題が生じます。このウェビナーでは、先進炉が直面する核物質計量管理の問題、国内と国際的な保障措置要件の違い、GIFの核拡散抵抗性の目標について、第4世代原子炉の6システム、各分野の主な課題、さらにどのようにすれば新しい保障措置アプローチと技術が新型炉の展開を可能にするか、というトピックと関連付けてご紹介します。

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Overview of Waste Treatment Plant, Hanford Site

Presenter: Dr. David Peeler, PNNL, USA

【廃棄物処理プラントHanfordサイトの概要】
米国エネルギー省(DOE)では現在、約9,000万ガロンの放射性廃棄物をHanfordとSavannah Riverサイトにある約230の地下タンクに貯蔵しています。Hanfordの放射性廃棄物の内訳は、約2,000万ガロンが液体(上澄)、約1,000万ガロンが不溶性のスラッジ(沈殿物)、残りはソルトケーキと呼ばれる部分的に水溶性の固体です。これら放射性廃棄物のガラス固化は、廃棄物処理等の主要プラントであるHanford Waste Treatment and Immobilization Plant(WTP)にて実施される予定です。今回のウェビナーではその一連の流れ(貯蔵、取り出し、前処理、固化、廃棄)に関してご紹介します。ここではガラス固化について、1)扱いにくい廃棄物の構成成分及びそれによるガラス形成と運転への影響、2)重要なプロセス及び製品の性能と特性(なぜ、どのようにそれらを計測するか)、3)工程管理方策、並びにガラス化モデル及びアルゴリズムの活用、4)許容可能なガラス組成域と運転柔軟性との関係、5)ガラス形成の大きな進歩及び一連の流れと運転に対するその影響、及び 6)運転の教訓、に焦点を当てて説明します。

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Nuclear Waste Management Strategy for Molten Salt Reactor Systems

Presenter: Dr. John Vienna and Dr. Brian Riley, PNNL, USA

【溶融塩原子炉システムの廃棄物処理方法】
将来のエネルギー需要に応える原子力オプションの一つとして、溶融塩炉(MSR)が検討されています。MSRの設計は従来の軽水炉とは異なりますが、廃棄物処理の流れは多くの点で軽水炉における処理の流れと類似しています。このウェビナーでは、特定機器の再生(reconditioning)及びリサイクルからその他の廃棄機器の分割(partitioning)と直接固定化(direct immobilization)まで、MSRの廃棄物の処理工程の概要についてお話しします。特に燃料塩に関する廃棄物管理を中心に、MSR特有の廃棄物処理についても簡単にご紹介します。

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Safe Final Disposal of Spent Nuclear Fuel in Finland

Presenter: Mr. Mika Pohjonen, Posiva Solutions Oy, and Ms. Mari Lahti, Posiva Oy, Finland

【フィンランドにおける使用済み核燃料の安全最終処分】
このウェビナーではフィンランドでの使用済核燃料の安全な最終処分の歴史、現状、方策に焦点を当てます。民間会社「Posiva Solutions Oy」は、使用済核燃料の最終処分、及び最終処分プラント、封入施設の研究開発、計画、設計、建設、運転を請け負っています。1983年~1999年に及んだサイト検査終了後、Posivaは「原則決定(Decision in Principle)」を政府に申請し、2001年に承認されています。2012年には建設許可を申請、2015年に承認され、翌年には建設準備を開始しました。封入施設の建設工事及び地下施設のための掘削作業は2019年に開始、2023年には準備が整う予定です。2021年12月、政府に運転許可を申請しており、最終処分場の試運転は、運転開始予定である2025年に先駆けて2024年に実施予定です。使用済燃料貯蔵に対する安全対策も初めて申請されています。

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4. Generation IV System Design and Related Technology
(第4世代原子炉のシステム設計及び関連技術)

4-1. Fast Reactors System Designs and related projects
(高速炉の設計・建設経験と推進プロジェクト)

Sodium Cooled Fast Reactors (SFR)

Presenter: Dr. Bob Hill, ANL, USA

【ナトリウム冷却型高速炉】
高速炉としての特徴、主要なメリットを紹介します。ナトリウム冷却高速炉(SFR)に関する国際的な開発知見や開発の歴史を振り返り、最後に第4世代SFR技術の研究開発に関する国際協力について紹介します。

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European Sodium Fast Reactor: An Introduction

Presenter: Dr. Konstantin Mikityuk, PSI, Switzerland

【欧州型ナトリウム冷却高速炉(ESFR)の紹介】
欧州型第4世代ナトリウム冷却高速炉(ESFR:3,600 MWth大型炉)の概念設計の歴史を紹介したのち、欧州プロジェクトHorison-2020(ESFRSMARTプロジェクト)における安全性向上を目的としたR&Dの状況を紹介します。3つの安全機能(反応度制御、崩壊熱除去、放射性物質の格納機能)を改善するための安全対策について紹介します。さらに、ESFR研究開発のためにヨーロッパで実施中の実験プログラムや、プロジェクトの次フェーズの活動を紹介します。

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Experimental R&D in Russia to Justify Sodium Fast Reactors

Presenter: Dr. Iuliia Kuzina, IPPE, Russia

【ナトリウム冷却高速炉開発のためのロシアの試験研究プログラム】
新しい原子力システムの導入時には、システムの安全性と運転性を確保する必要があります。一方、システムで発生しうる現象が全て、計算技術によって検討できるわけではありません。これまで多くの原子力システムが開発されてきましたが、その中のいくつかは今までとは全く違う新しい条件や環境で運転されるものもありました。工学設計技術を新規に適用することは、設計判断の妥当性確認でもあります。ロシアでは、液体金属冷却高速炉(LMFR)の実験研究用に、多くの試験施設が開発されてきました。多くの試験施設は、液体金属を用いた試験設備ですが、水を用いた試験設備もあります。このウェビナーでは、BN-1200(ナトリウム冷却炉)を参照し、第4世代原子炉の機器及びシステム設計についてご紹介し、さらにロシア国内で行われている、LFMRの試験R&Dプログラムを紹介します。

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Lead Fast Reactor (LFR)

Presenter: Prof. Craig Smith, US Naval Graduate School, USA

【鉛冷却型高速炉】
鉛冷却高速炉(LFR)の特徴は、高速炉中性子スペクトル、冷却剤の沸騰までの時間的余裕が長く、かつ空気または水との反応が比較的穏やかであり、これらを活用する設計的な特徴を備えていることです。他の高速炉と同様、LFRも資源の活用及び持続可能性を飛躍的に向上する燃料サイクルを可能にする選択肢の1つです。安全性、シンプルな設計、核拡散抵抗性、経済性において大きな可能性を持つLFR。本ウェビナーでは、高速炉物理特性、開発の歴史、現在検討中のLFR技術、概念設計の主な特徴を紹介します。

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Advanced Lead Fast Reactor European Demonstrator - ALFRED Project

Presenter: Dr. Alessandro Alemberti,Ansaldo Nucleare, Italy

【欧州先進鉛冷却型高速実証炉(ALFREDプロジェクト)】
本ウェビナーでは、欧州先進鉛冷却炉であるALFRED実証炉の設計上の特徴、安全アプローチ、安全特徴を紹介すると共に、プロジェクトの最新の状況についても紹介します。現在の知見及び今後追求すべき技術の観点から今後の研究課題についても紹介します。

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MYRRHA an Accelerator Driven System Based on LFR Technology

Presenter: Prof. Hamid Aït Abderrahim, SCK•CEN, Belgium

【多目的研究炉「MYRRAHA」の研究開発】
SCK•CENは、新しい多目的研究炉「MYRRAHA」の研究と建設を行っています。本ウェビナーでは中性子加速器で駆動する世界初の高出力原子炉であるMYRRHAについて紹介します。この粒子加速器は外部から中性子を与えて核分裂を持続させますが、連鎖反応を持続させるのに十分な核分裂生成物を含んでおらず、そのためMYRRHAは未臨界炉と呼ばれています。MYRRHAは革新的な原子力技術で管理もしやすく、粒子加速器が止まれば、連鎖反応も自動で停止します。

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Gas Cooled Fast Reactor (GFR)

Presenter: Dr. Alfredo Vasile, CEA, France

【ガス冷却型高速炉】
ガス冷却型高速炉(GFR)は、GIFが選択した6つの将来有望な原子炉技術のうちの1つです。本ウェビナーでは、GFRの主な利点や欠点、設計、安全性、関連する研究開発について紹介します。

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The ALLEGRO Experimental Gas-Cooled Fast Reactor Project

Presenter: Dr. Ladislav Belovsky, ÚJV ŘEŽ, a. s., Czech Republic

【ALLEGROガス冷却高速試験炉プロジェクト】
V4G4 Consortium(チェコ共和国、ハンガリー、ポーランド、スロバキア、フランス)の枠組みで開発されたALLEGRO実証炉の設計特徴、概念、開発目標、設計解決策、安全アプローチ、安全特徴を紹介します。また、UOX燃料と新しい安全上の特徴に関連した最新の状況や、今後追求すべき技術研究課題についても紹介します。

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4-2. Advanced Reactors System Designs with specific motivations and related projects
(多様な開発目的を持つ先進炉の設計・建設経験と推進プロジェクト)

Very High Temperature Reactors (VHTR)

Presenter:Mr. Carl Sink, DOE, USA

【超高温原子炉】
超高温原子炉(VHTR)は、国際協力開発として最終的に選出された6つの第4世代原子炉システムのうちの1つです。VHTRシステム協定のメンバー国のうち3か国で高温ガス炉の運転又は試験経験があり、2008年にはそこに中国が加わりました。本ウェビナーでは、この協力開発がどのように持続性、経済性、安全性、核拡散対抗性、エネルギー供給に寄与するかを紹介します。

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Design, Safety Features and Progress of the HTR-PM

Presenter: Prof. Dr. Yujie Dong, INET, Tsinghua University, China

【HTR-PMの設計、安全の特徴、進展】
高温ガス冷却炉ペブルベッドモジュール(HTR-PM)は、熱電供給、高熱利用、水素製造など、原子力エネルギー利用の幅を広げることを目的としています。2基のHTR-PMを蒸気タービンに接続させることで、210 MWeの原子力発電プラントを形成しており、本プロジェクトの中国国内での進展はでは世界で大変注目を浴びています。本ウェビナーでは、HTR-PMの設計基準、設計原理、設計特徴、安全特徴や、主要な工学検証実験、HTR-PMの進捗についても紹介します。

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Supercritical Water Cooled Reactors (SCWR)

Presenter: Dr. Laurence Leung, CNL, Canada

【超臨界圧軽水冷却炉】
超臨界圧軽水冷却炉(SCWR)は、水の熱力学的臨界点(374°C, 22.1 MPa)以上で運転する高温高圧の水冷却炉です。この概念は、数多くの軽水炉の設計と運転から得た経験と、超臨界水を使用した化石燃料プラントからの経験を併せ持つものです。原子炉に超臨界水を使う主な目的は、原子力プラントの効率性の向上及び資本コスト、運転コストの削減、そして最終的には電力エネルギーのコスト削減につなげることです。本ウェビナーでは、各国で開発中のSCWRの概念の紹介と、技術的な利点、開発における課題について紹介します。

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Molten Salt Reactors Taxonomy and Fuel Cycle Performance

Presenter: Dr. Jiri Krepel, Paul Scherrer Institute (PSI), Switzerland

【溶融塩炉の分類法及び燃料サイクル性能】
溶融塩炉(MSR)は、その名が示すとおり炉心に溶融塩を用います。溶融塩を燃料キャリアとして使うと非常に柔軟な設計が可能となるため、様々な概念が利用可能となっており、他の概念よりも成熟した設計もあります。最近IAEAではこれらの概念を分類して、MSRの分類法を作成しようという動きがあります。このウェビナーではこの分類法と主要なMSRの種類と属性における原子炉物理特性、さらにMSRの主な特徴をご紹介します。また、中性子工学の観点から燃料サイクル性能評価を行いますが、MSRに適用可能な構造材についても併せてお話しします。さらに、増殖利得(breeding gain)及び適用可能な燃料サイクルに応じてMSRをいくつか実際に分類してみたいと思います。最後に、塩組成と運転中の塩分布、事故時に発生しうる放射性核種放出の初期評価をご紹介いたします。

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Overview of FHR Technology

Presenter: Prof. Per Peterson, UC Berkeley, USA

【フッ化物塩冷却型高温炉】
フッ化物塩冷却型高温炉(FHR)は、固体セラミック燃料と溶融塩冷却材を用いるもので、600℃~700℃の熱を生成します。本ウェビナーではFHRの主な設計の特徴と、安全解析及び許認可に向けた技術基盤開発に関する最近の活動を紹介します。

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Concept of European Molten Salt Fast Reactor (MSFR)

Presenter: Dr. Elsa Merle, CNRS, France

【溶融塩炉】
液体燃料炉は固体燃料炉に比べ、運転及び安全面で非常に優れています。本ウェビナーでは、溶融塩炉(MSR)の運転面、安全面からの特徴をこれまでの研究開発活動と併せてお話します。GIFで行われた概念研究の紹介から、フランスCNRSで始まり現在では欧州で大々的に研究されている基礎物理化学特性の計算に基づいた高速中性子スペクトルを用いた溶融塩高速炉(MSFR)に焦点を置き、MSFRの特性、過渡シミュレーション、化学的課題と材料における課題、安全解析、研究ロードマップ、実験室規模の実験について紹介します。

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Molten Salt Actinide Recycler and Transforming System with and without Th-U support: MOSART

Presenter: Dr. Victor Ignatiev, Kurchatov Institute, Russia

【Th-U依存型/非依存型溶融塩アクチニド再生機及び変換システム:MOSART】
今回のトピックは、使用済燃料から回収した異なる組成の超ウラン要素三フッ化物で燃料充填したTh-U依存型/非依存型のMOSART(MOlten Salt Actinide Recycler & Transforming)システムについてです。NRCのKurchatov Instituteでは、均質炉心及び溶解度の高い燃料塩を用いた新型設計が研究されています。ここではMOSARTシステムの燃料サイクルの柔軟性について、本研究で明らかとなった技術制約及び実験データを考慮しながら紹介します。

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Czech Experimental Program on MSR Technology Development

Presenter: Dr. Jan Uhlíř, Research Centre Řež, Czech Republic

【チェコ共和国における溶融塩炉技術開発の実験プログラム】
本ウェビナーでは、チェコ共和国の溶融塩炉(MSR)技術について紹介します。チェコでは、1999年より液体溶融塩を燃料とした原子力システムが研究されてきましたが、2005年からはトリウム-ウラン燃料サイクル技術、材料研究、MSR技術に選定された構成要素の開発研究も行われています。4カ年(2017 – 2020)計画である新しいMSR技術開発プロジェクトは、現在のチェコのフッ化塩冷却原子力システムの重要要素であり、MSR及びフッ化塩冷却炉の技術における様々な分野の研究に貢献することを目的としています。

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Overview and status update on Molten Salt Reactor Technology development in the US

Presenter: Dr. David E. Holcomb, ORNL, USA

【溶融塩炉の安全評価 —米国の見地から—】
原子炉安全性評価の目的は、プラントの運転が公衆の生命や健康に対して多大なリスクを及ぼさないことを実証することです。当初は、原子炉の安全性評価は、想定する最大規模の事故の際に放射性物質の閉じ込め機能を維持できるかに焦点が置かれてきました。しかし1960年代に大型軽水炉(LWR)の開発が進むと、大規模な事故の可能性が高まり、全ての条件下における放射性物質の閉じ込めを確認することから、更に評価対象を拡張して、事故の発生防止及び影響緩和を通じた安全性の確認が求められるようになりました。 米国の溶融塩炉(MSR)では、十分な安全性の実証には決定論的又は確率論的評価手法が用いられています。決定論的評価では、LWR で受け入れられている最低限の安全基準がMSRに対して適用できることに依拠していますが、一方、確率論的評価では、何がどの頻度で発生するか、影響はどのようなものかを見極めるためにMSRの事故のリスクを十分にモデル化することが重要となります。MSRは、概念的に高い受動的安全性が備わっています。MSRは、低圧運転、格納容器内部の蓄積エネルギーが少ない、負の反応度フィードバック及び効果的な受動的崩壊熱除去機能の組合せにより、連鎖的に拡大する事象の発生の可能性は非常に低いという特徴をもっています。この高い復元力(resiliency)に基づき、事故時の格納容器の安全性を実証する新しい方法が現在検討されており、十分な確率論的情報が無くても安全性を評価できるようになってきています。 このアプローチは、高度なリスク評価モデルを適用するために必要となる評価データがまだ十分に取得されていない、開発初期の原型炉にとっては特に有用なアプローチです。 本ウェビナーでは、MSRの安全性実証に関するこれら3つの手法の開発状況及び特長を紹介します。

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China's Multi-purpose SMR-ACP100 Design and Project Progress

Presenter: Dr. Danrong Song, Nuclear Power Institute of China, China

【多目的炉ACP100の設計及びプロジェクトの進捗—中国】
中国核動力研究設計院では、これまでに海水淡水化、都市部の暖房、原子力商用船に用いる様々な小・中型原子炉や、多目的小型加圧炉を開発してきました。原子力エネルギーの開発は、国家の経済成長、並びにエネルギー資源の有効活用、温室効果ガスの削減に繋がります。地方の電力網や非電力利用においては、大型炉より小型・中型炉が向いているため、これらの炉を研究開発することは重要です。また、発展途上国及び中国の中西部においても、小型炉に対する需要は非常に高く、さらに、国内の都市部及び地方での原子力エネルギーを利用した地域暖房や海水淡水化は急務となっています。

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5. Life cycle designs, Operational experiences, Inspections, Coolant quality control, Test loops
(ライフサイクルデザイン、運転経験、検査、冷却材純度管理、試験ループ)

Phenix and Superphenix Feedback Experience

Presenter: Dr. Joel Guidez, CEA, France

【Phenix、Superphenixから得た経験】
フランスでは、約80%の電力は大型の原子力発電所でまかなわれており、燃料を再処理することで約10トン/年のプルトニウムを得ることに成功しています。したがって、ナトリウム冷却型高速炉(SFR)はフランスにとって非常に有用であり、Rapsodie、 Phenix、Superphenixで開発を進めてきました。開発から得られた知見は、材料、燃料、中性子、熱流動、機器、ナトリウム-水反応、ナトリウム漏えい、安全性、その他SFRに共通する技術的観点から分析が行われ、2冊の書籍(“Phenix: the feedback experience” / EDP sciences 2012, and “Superphenix: Technical and Scientific achievements” / Springer 2016)としてまとめられています。本ウェビナーでは、このような分析から得た結果や将来のSFRに対する提案を行います。

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Astrid - Lessons Learned

Presenter: Mr. Gilles Rodriguez, CEA, France

【Astridからの教訓】
フランスの原子力開発方針において、なぜナトリウム冷却型高速炉を選択したのか、またなぜクローズド燃料サイクルを選択したのか、その根拠を本ウェビナーでは紹介します。また第4世代炉の観点から、フランスのナトリウム冷却型高速炉プログラムであるASTRIDプロジェクトに焦点を当てて、ASTRIDプロジェクトで得た技術的成果、技術革新、プロジェクト成果について紹介します。ASTRIDは複雑なプロジェクトであり、プロジェクトを効率的に進めるために用いたデジタルツール(数値シミュレーション、バーチャルリアリティ、マルチスケールモデリング、マルチフィジクスモデリング、プロダクトライフサイクルマネジメント)についても紹介します。

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BN-600 and BN-800 Operating Experience

Presenter: Mr. Ilya Pakhomov, IPPE, Russia

【ロシアのナトリウム冷却型高速炉(BN 600 、BN 800)】
ロシアは世界のナトリウム冷却型高速炉(SFR)の開発をリードしています。ロシア及びソ連で建設されたBR-5/BR-10, BOR-60, BN-350, BN-600, BN-800の運転時間は計160炉年を超えており、これは世界のSFR運転経験の1/3を占めます。現在では試験炉BOR-60と産業炉BN-600, BN-800が運転中で、第4世代商用炉BN-1200の設計が進行中で、多目的研究高速炉(MBIR)も建設中です。SFRの技術成熟度及び実現可能性はBN-600の38年にわたる運転成功により実証されています。BN-800の主な目的はクローズド燃料サイクルの実証であり、BN-1200はLWRとの経済競争性、SFRの受動的安全系と固有安全特性による高い安全性を示すことです。本ウェビナーでは、BN-600及びBN-800の特徴、運転パラメータ(燃焼度、ロードファクター等)、ナトリウム漏えいなどの経験から得た知見などを紹介します。

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Introducing New Plant Systems Design (PSD) Code

Presenter: Prof. Nawal Prinja, Jacobs (Clean Energy), UK

【新しいプラントシステム設計(PSD)規格の紹介】
現在、原子力にはコスト削減と安全性の強化という大きな課題があります。 これらを両方達成するには、これまでとは異なる設計アプローチが必要です。 このため、原子力産業は現在、設計と建設の方法を変えるプラントシステム設計(Plant Systems Design(PSD))の規格化に取り組んでいます。 この規格は特定の設計手法によらない設計基準で、設計者に必要要件、設計ガイドを含む設計の枠組みを提供するものです。 これまでのアプローチとは違い、PSDは(a)設計初期段階でのハザード解析に基づく全設計プロセスの統合化、 (b)既存のシステム設計プロセス、設計事例、設計ツールの有効活用(c)リスク情報に基づく確率論的設計手法と伝統的な決定論的設計手法の統合を目指しています。 今回のウェビナーでは、設計プロセスと安全評価をPSD規格を用い統合化するアプローチを紹介し、 今後も高まり続けるコスト削減と安全性向上への要求を満たすために、 原子力プラントの設計をどのように今後行っていくべきかをお話しします。

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Development of In-Service Inspection Rules for Sodium-Cooled Fast Reactors Using the System Based Code Concept

Presenter: Dr. Shigeru Takaya, JAEA, Japan

【ナトリウム冷却高速炉のSystem Based Codeを用いた供用期間中検査ルールの策定】
原子力発電所の安全性確保のため、そして発電コストに大きく影響を及ぼす運転費用を抑えるためには、効果的・効率的な供用期間中検査(ISI)が不可欠です。そのためには、それぞれのプラントの型式や設計を考慮した合理的なISIルールの策定が必要となります。ナトリウム冷却高速炉(SFR)の運転・検査上の特徴としては、純度を管理されたナトリウムと構造材料は相性がよい(腐食などの心配はない)という点が挙げられますが、一方、ナトリウムを含む機器へのアクセスが難しく、軽水炉と違い表面検査や体積検査等の実施が難しいという面もあります。このウェビナーでは、システム化規格(System Based Code :SBC)を適用したISIルールについてお話します。このシステム化規格(SBC)というのは、1) SFRの運転寿命を通して満たさなければならない信頼性ターゲットに対する設計、2) 設計、検査、製作、維持規格等の技術分野間の裕度交換、3) 既存の規格基準では対応していない新技術の導入性向上による技術オプションの拡張、の3つから構成されます。このような柔軟性及び一貫性のあるコンセプトは、個々のプラントの特徴を考慮したISIルールの策定には適しています。機器の信頼性ターゲットを用いた、ISI要件を考慮したユニークなロジックフロー、並びに、プラント安全要件からの信頼性ターゲットの導出法、それに対応した構造信頼性の評価法をご紹介します。

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In Service Inspection and Repair Developments for SFRs and Extension to Other Gen4 Systems

Presenter: Dr. Francois Baque, CEA, France

【SFRの供用中検査及び修理、第4世代の別システムへの拡張】
第4世代原子炉の安全を考慮する上で、供用中検査は非常に大きな課題です。そのため、フランスでは2010年からSFRの原子炉構造、 一次系の機器及び系統、熱交換器などの主要機器の検査に関する研究開発を進めています。供用中の検査要件は、初期の概念設計段階から 検討を開始します。その後の基礎設計段階で、詳細仕様を検討し、約200℃(シャットダウン時)のナトリウムに浸漬環境における 構造物用の検査機器の仕様を確定します。原子炉容器内の検査は、ロボットに取り付けられたトランスデューサをナトリウム中で使用し 行います(ナトリウム環境外のものもある)。超音波トランスデューサを用いた非破壊検査、遠隔測定、画像化の性能は、水中試験及び ナトリウム中試験により確認し、その後、フランスで開発されたソフトウェアCIVAを使ったシミュレーション結果と試験結果を比較します。 ISI&Rプログラムでは、補修についてもレーザを用いた補修システムの開発を行いました。本ウェビナーではISI&Rプログラムの技術的な概要と、 主にGen-IVで行われた国際協力をご紹介します。もちろんSFR以外の第4世代システムにも有益な情報です。

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Generation IV Coolants Quality Control

Presenter: Dr. Christian Latge, CEA, France

【第4世代原子炉システムにおける冷却材の品質管理】
高速炉の冷却材中の不純物は、構造材料、線量計、そして運転性に影響を及ぼす可能性があるため、精度の高い品質管理が必要です。液体金属(ナトリウム、鉛ビスマス共晶、純鉛)及びヘリウムガスに関しては、安全要件を満足するために、冷却材を純化する必要があります。そのため、それぞれの冷却材の性質を考慮した純化系及び純化のための機器が開発されてきました。

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Off-gas Xenon Detection and Management in Support of Molten Salt Reactors

Presenter: Dr. Hunter Andrews, ORNL, USA, Dr. Praveen Thallapally, PNNL, USA

【溶融塩炉のオフガス中キセノン検出及び管理】
溶融塩炉では多くの場合、核分裂生成物を除去し不活性雰囲気を維持するためにカバーガスを循環します。炉心を出たカバーガスには希ガス、非希ガス、エアロゾル、揮発性物質、トリチウム、その他放射性核種を含むことが予想され、これらを除去するには、効果的なオフガスシステム、及びガスの流れと処理システムの性能を監視するこれまでにないセンサの開発が必要です。近年、この特殊な用途向けの候補材を選定する中で、機械学習ツールを活用することで金属-有機構造体(MOF)と呼ばれる機能性材料が発見されました。今回、オフガス中のソースタームに大きく寄与するキセノンを捕捉するためにMOFを設計し、希ガス捕捉、分離、監視のための残留ガス分析装置(RGA)及びレーザー誘起ブレークダウン分光(LIBS)センサを使ってMOFカラムの実験を実施しました。様々な混合物(Xe、Kr、Ar等)を使ったブレークスルー試験の中で、RGAとLIBSセンサを監視に用い、Xe容量の測定及びMOFの選択性を検討しました。溶融塩炉向けの新しい捕捉システム及びセンサ開発をサポートするため、MOFによるキセノン分離及びLIBSセンサを用いた監視機能の実現性に関する初期段階の実証結果を紹介します。

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Sodium Integral Effect Test Loop for Safety Simulation and Assessment (STELLA)

Presenter: Dr. Jewhan Lee, KAERI, Korea

【安全シミュレーション及び安全評価用ナトリウム総合影響試験ループ「STELLA」】
STELLA(Sodium Integral Effect Test Loop for Safety Simulation and Assessment)は、韓国が開発する第4世代ナトリウム冷却型高速炉PGSFRの開発計画において2012年に開始した安全評価実証用のナトリウム試験プログラムです。プログラムの第1ステージでは、受動的崩壊熱除去システム(DHRS)として設計された2種類の熱交換器の機能検証を実施しました(STELLA-1)。その結果、熱交換器(Na-Na)、崩壊熱除去システム(DHX及びAHX)、らせん状熱交換器(Na-水)に適用可能な設計解析コードの妥当性が、本大型ナトリウム試験施設を用いて実証されました。本試験施設は、機器設計の検証用に設計されており、熱交換器、ナトリウムポンプ、ナトリウム弁、電磁ポンプ、コールドトラップ、プラグメータ等の機器が設置されています。第2ステージとして、一次熱交換系(PHTS)-中間熱交換系(IHTS)-崩壊熱除去系(DHRS)間の相互作用や、総合的な安全機能の確認のために、STELLA-2施設が設計、建設、運転されています。PGSFRの総合的な安全評価の観点から、STELLA-2は冷却系間の相互作用の解明に焦点をおいており、また、長期間にわたる熱流動過渡挙動の観察も実施します。STELLA-2の試験データは今後安全解析コードの検証や、PGSFRの安全系設備の性能実証に使用される予定です。

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The Mechanisms Engineering Test Loop (METL) Facility at Argonne National Laboratory

Presenter: Dr. Derek Kultgen, ANL, USA

【ANL工学機能検討用液体金属試験ループ(METL)】
METLは、2010年に建設された中規模工学機能検討用液体金属試験ループ(Mechanisms Engineering Test Loop)であり、今後のナトリウム炉の機器設計/実証を行うために、ループに接続する各種試験容器に純度の高いナトリウムを提供することが可能です。またMETLでは、液体金属技術開発のために小型/中型の機器及び系統の試験を行うこともできます。METLは様々なループ構成を構築できるよう柔軟に設計されており、様々な分野での横断的な試験が可能です。本ウェビナーでは、METLの主要施設の設計方法、建設方法について、施設のバーチャルツアーを含め紹介します。また、試験機器の設置/除去用のキャスク、アルカリ金属の除去技術/装置などを含むMETLのインフラ及び機能について、紹介を行い、現在行われている実験プログラムと、期待される実証技術についてご紹介します。

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6. Fuel, Core Design (燃料、炉心設計)

Metallic Fuels for Fast Reactors

Presenter: Dr. Steven Hayes, INL, USA

【ナトリウム冷却型高速炉における金属燃料】
ナトリウム冷却型高速炉(SFR)で使用されている金属燃料について紹介します。金属燃料の開発経緯及び使用経験、燃料の信頼性及び安全性における金属燃料のメリット、アクチニド核変換及び高燃焼領域における課題と開発の方向性についても紹介します。

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MOX Fuel for Advanced Reactors

Presenter: Dr. Nathalie Chauvin, CEA Cadarache, France

【新型炉用MOX燃料】
現在の高速炉MOX燃料挙動に関する知識は主に、これまでSFRを運転してきた欧州、米国、日本、及び現在運転中のロシア、インド、中国からのフィードバックから得たものです。第4世代システム(SFR、 GFR、 LFR、FSMR等)は、安全性、核拡散抵抗性、持続性、廃棄物最小化の要件に対応するシステムとして選定されています。高速中性子を用いたシステムでは、使用済燃料から取り出されるプルトニウムとウランを再利用し、廃棄物を減らして資源を最大限に活用することができ、また(U,Pu)O2は原子炉中及び燃料サイクルにおいて、これらの実現に必要な性能の達成に最も近い燃料候補であることが証明されています。これらのシステムで用いるMOX燃料は、Pu濃度を調整すれば、プルトニウムの多重リサイクル、消費量と生成量の平衡、燃焼又は増殖等に適した燃料です。今回は、幅広い燃料組成(Pu含有量:20~45%)、照射条件を持つMOX燃料の知見及び燃料設計コードの検証に関する最新の状況をご紹介します。照射後試験とモデル化による照射中の材料特性及び燃料挙動の観点からみた(U,Pu)O2に関する知見、また、MOX燃料の燃料設計コードの検証の手法について、技術成熟度レベル評価と上記の全ての設計、燃料組成、状態に対処するためのMOX燃料の検証領域の拡張の必要性と共に詳細をご紹介します。国際機関(GIF、OECD/NEA、IAEA、EURATOM)による科学的・技術的問題に対するサポートについても取り上げます。

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Metal Fuel for Prototype Gen-IV Sodium Cooled Fast Reactor (PGSFR)

Presenter: Dr. Chan Bock Lee, KAERI, Korea

【第4世代ナトリウム冷却高速原型炉(PGSFR)用金属燃料の開発】
(KAERIが設計している)第4世代ナトリウム冷却高速原型炉(PGSFR)は、熱伝導に優れ、ナトリウムとの相性も良い金属燃料を採用しています。 U-ZrはPGSFRの初期炉心の燃料として用いられ、後にU-TRU–Zr燃料に置き換えられます。U-TRU–Zr燃料中のTRUは、PWRの使用済燃料を 乾式電気化学処理して得られるTRUであり、強い放射性を持つマイナーアクチニドと化学的に活性なレアアースがキャリーオーバー不純物 として含まれています。このウェビナーでは、PGSFR用金属燃料(及び燃料構成要素)の設計、製作、検証試験などを取り上げます。 燃料設計では、照射中の燃料健全性のみならず、炉心の安全性を確保するために燃料構成要素の材料、大きさ、構成方法の検討も行います。 燃料ピンレベルでの照射試験が、熱炉と高速炉の両方の研究炉で行われました。より高い性能を目指し、先進的燃料被覆材として 被覆管内壁にCr層を有するFC92材を開発、製作、詳細試験を行い、HT9材と比較検討しました。さらに、燃料集合体を製作して機械試験及び水圧試験も行われました。

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TRISO Fuels

Presenter: Dr. Madeline Feltus, DOE, USA

【先進ガス炉TRISO粒子燃料】
TRISO(TRi-structural ISOtropic)粒子燃料は、許認可に対する全ての基準事象及び事故シナリオ状況下における、核分裂生成物の放出しきい値以下に炉心温度を受動的に保つよう設計されており、モジュラー型高温ガス炉(HTGR)で使用されます。本ウェビナーでは、US DOEの先進ガス炉(AGR) におけるTRISO燃料の適格性及び開発プログラムについて、燃料の特性、検証手法、TRISO製造過程での改善点、AGR TRISO照射試験、照射後試験及び安全性加熱試験結果、燃料性能のモデル化などの活動を紹介します。

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Overview of Nuclear Graphite R&D in Support of Advanced Reactors

Presenter: Dr. Will Windes, INL, USA

【先進炉のための原子炉級黒鉛の研究開発】
エンリコ・フェルミが大学のスカッシュコートに黒鉛ブロックを積み上げて原子炉を作って以来、黒鉛は炉心材料として使われています。しかし、厳しい炉内環境を考えた時、最初に思いつく材料は黒鉛ではありません。ではどうして、黒鉛が選ばれ続けているのでしょう?炉心材料に求められる要件は、高強度、高靭性、気密性、高硬度ですが、実は黒鉛はこれらが特に優れているわけではありません。このウェビナーでは、(超)高温炉設計には黒鉛が完璧に近い材料であることの実証を試みます。最新の研究で明らかになった、炉内材料に適した特性、(不可解な)照射挙動、予想される品質劣化に対する応答、黒鉛固有の結晶構造とバルク微細構造、さらに、先進炉設計における炉心構成要素の安全性がどのように確立されているかをご紹介します。最後に、原子炉のグラファイトはなぜ燃えないのかをご覧に入れます。チェルノブイリでは黒鉛火災は起きていないのです。

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General Considerations on Thorium As Nuclear Fuel

Presenter: Dr. Franco Michel-Sendis, OECD/NEA, France

【原子炉燃料としてのトリウム】
これまでも原子炉の燃料としてのトリウムの使用は考えられてきました。トリウムの本当の可能性、あるいは世界のエネルギー問題の解決策の1つとなる前に乗り越えなければならない多くの課題を紹介します。また、近年では将来の原子炉の概念としてトリウムが再び注目されているため、トリウムに関する様々な質問に分かりやすくお答えします。

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Neutrino and Gen IV Reactor Systems

Presenter: Prof. Jonathan Link, Virginia Tech, USA

【ニュートリノとGen IV原子炉システム】
ニュートリノは当初、ベータ崩壊におけるエネルギー保存則を成立させるための最後の手段として考えられました。原子力工学の観点から見ると、ニュートリノは核分裂の副産物として絶えず存在しますが究極的には重要でないものでしょう。しかし、素粒子物理学者にとって原子炉は、必要不可欠なニュートリノソースであり、1956年にSavannah River原子炉でニュートリノが発見されてから現在に至るまでの研究及び進歩には欠かせないものです。 ニュートリノ検知技術の進歩や、ニュートリノが炉心内のプルトニウム生成の調査に有用であるという最近の発見により、素粒子物理学者が原子力産業に有用な研究ができるようになりました。 非侵襲的な計測機器として、例えばニュートリノ検知器は特に新型炉の核不拡散対策に有用です。究極的な話をすれば、ニュートリノの利用可能性は素粒子物理学者と原子力のエンジニアが協力しないと適切に評価できないかもしれません。 本ウェビナーでは、原子炉から明らかとなったニュートリノの発見及び進展を振り返ります。また、原子炉のモニター又は原子炉機器としてのニュートリノ検知器の活用法を探ります。

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Lead Containing Pb-208: New Reflector for Improving Safety of Fast Neutron Reactors

Presenter: Dr. Evgeny Kulikov, National Research Nuclear University “MEPhI”, Moscow, Russia

【Pb-208アイソトープを含有する鉛:高速中性子炉の安全性向上のための新型反射体】
本ウェビナーでは、出力暴走の速度を抑えることで高速炉の安全性を向上させる技術について紹介します。原子量が重く中性子吸収が非常に少ないPb-208製の中性子反射体で炉心を取り囲む技術を採用することで、中性子反射体から炉心までの距離が遠くなるため、出力暴走のスピードが抑えられるのです。これにより、即発中性子の平均寿命を約3桁延ばすことができると実証されています。

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Multiphysics Depletion & Chemical Analyses of Molten Salt Reactors

Presenter: Dr. Samuel Walker, INL, USA

【燃料燃焼による熱化学的変化を考慮した溶融塩炉のマルチフィジックス解析】
溶融塩炉は第4世代原子炉システムの一つで、高温の液体塩に溶融した燃料を使い、高い安全性と経済性を実現します。一方、燃料が液体であるがゆえに原子炉設計を複雑にしてしまうマルチフィジックス現象を伴います。主要なものとして、ここで「燃焼駆動型の熱化学(depletion-driven thermochemistry)」と呼ぶ、燃料塩の酸化還元電位の変化が挙げられます。これは燃料の燃焼によって化学組成が変化することにより発生します。燃料の燃焼により核分裂生成物が生成されると、燃料塩の酸化還元電位はさらに酸化状態に傾きます。動的に制御しない限り、化学的性質の変化がマルチフィジックスの挙動に複数の影響を及ぼす可能性があり、これは原子炉の定常運転及び事故状態をもたらす過渡事象の両方に対して重要です。INLで開発されたマルチフィジックスの新たなフレームワークでは、溶融塩炉で燃料燃焼時に生じる結合プロセス(例:中性子輸送、核種生成、熱流動、熱化学的平衡、化学種の輸送、腐食、動的化学制御)のシミュレーションが行えます。そしてこれは、ソースターム、崩壊熱除去、反応度過渡、腐食、化学制御、保障措置分析のモデル化に応用することが可能です。溶融塩炉実験装置(MSRE)に対する熱化学ベンチマークを定義することによる検証作業、さらに近々行われる実験のデジタルツインが今後の主な研究となります。

日時:2024年4月17日 午後9:30(日本時間)から
参加登録は下記URLからお願いします。
https://attendee.gotowebinar.com/register/3263652212604349019
お申し込み後、登録したメールアドレスに申し込み完了メールが送信されます。

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7. Thermal hydraulics, Structure, Material designs
(熱流動設計、構造/材料設計)

Thermal Hydraulics in Liquid Metal Fast Reactors

Presenter: Dr. Antoine Gerschenfeld, CEA, France

【液体金属冷却型高速炉の炉内熱流動特性】
液体金属は熱伝達特性と沸点が高いため、液体金属冷却型高速炉(LMR)は低圧力条件での高温炉の設計が可能です。 同時に、原子炉容器内等における自然対流現象を含む熱流動特性を把握し、急峻な温度勾配の発生を避け、供用中の構造健全性を確保する必要があります。 本ウェビナーでは、タンク型炉における熱流動現象に注目し、これらの現象の概要と、それをシミュレートするための最新解析技術を紹介します。

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Passive Decay Heat Removal System

Presenter: Dr. Mitchel Farmer, ANL, USA

【受動的崩壊熱除去システム】
第4世代原子炉システムの設計上の目標は、異常時の炉心損傷の可能性や損傷程度を低減させ、それによって敷地外緊急時対策の必要性を無くすことです。この目標達成のための1つのアプローチとして、固有安全性をもつプラント設計が挙げられます。このような設計により操作員の介入なしで、崩壊熱を環境に受動的に放出できます。これまでも、炉心損傷温度のしきい値以下に燃料温度を維持しながら自然対流の効果により崩壊熱を受動的に除去するよう設計された原子炉キャビティ冷却系(RCCS)を、第4世代ナトリウム冷却炉及びガス冷却炉に設置する設計がなされてきました。本ウェビナーではまず、新型炉を対象に設計されてきたRCCSについて説明を行い、次にアルゴンヌ国立研究所で実施中の、空気冷却型、および水冷却型のRCCS概念に関する大型統合試験を紹介します。

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Energy Conversion

Presenter: Dr. Richard Stainsby, NNL, UK

【エネルギー変換システム】
1781年、James Wattが回転運動を行う高圧蒸気エンジンを発明し、この蒸気エンジン及び高圧ボイラー技術の進化が1884年のCharles Parsonの蒸気タービンを使った発電機の発明に繋がりました。それから130年以上、世界中のほとんどの火力発電所と全ての原子力発電所で熱から電気へのエネルギー変換に蒸気タービンが用いられてきました。特に原子力発電所では、第1世代~3世代の原子炉の蒸気温度の調整に、蒸気タービンとランキン熱力学サイクルを用いています。原子炉から発生する高温の熱エネルギーを利用するために従来採用しているランキンサイクルから、ヘリウム(又は窒素)ブレイトン又は超臨界CO2ガスタービンサイクル等に移行することで、よりシンプルなプラントシステムあるいは高いエネルギー効率を得られる可能性があります。また、システム内で蒸気を用いないため、特にSFRではナトリウム-水反応を大幅に抑えられる等の利点もあります。本ウェビナーでは熱力学の基礎とエネルギー交換系の性能限界について、ならびに第4世代原子炉のエネルギー交換システムに対する技術オプションを説明します。

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Geometry Design and Transient Simulation of a Heat Pipe Micro Reactor

Presenter: Dr. Jun Wang, University of Wisconsin, USA

【ヒートパイプ方式のマイクロリアクターにおける機構及び熱設計】
近年、産業施設、政府施設、あるいは遠隔地に対し、柔軟性と信頼性が高く、持続可能な電力及び現地での熱エネルギー製造に 対する市場需要が高まっています。そのため、原子力産業分野ではマイクロリアクターが注目を浴びています。 アイダホ国立研究所のMicro-reactor AGile Non-nuclear Experimental Test-bed (MAGNET)は、 ヒートパイプ冷却マイクロリアクターの熱性能及び構造性能に焦点をあてています。 システム解析モジュールコード(SAM)は、アルゴンヌ国立研究所が開発する新しい多次元ソフトウェアツールです。 本ウェビナーでは、熱輸送及び温度分布の性能限界を検討するため、ヒートパイプ冷却マイクロリアクターの設計と、 SAMを使ったMAGNETの定常状態及び過渡状態のシミュレーションについてご紹介したいと思います。

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Development of Multiple-Particle Positron Emission Particle Tracking for Flow Measurement

Presenter: Dr. Cody Wiggins, Virginia Commonwealth University (VCU), USA

【流動可視化のための多重粒子陽電子放出粒子追跡法の発展】
流れの不透明性は、試験研究者にとって、取り組むべき課題の一つです。 原子炉機器における流動現象の理解は多くの場合、シミュレーションに よる可視化あるいは代理物質や代理流体を用いた実験に頼っています。 陽電子放出粒子追跡法(PEPT)は、放射性トレーサを用いた技法で、医療の 画像プラットフォームであるPET(ポジトロン放出断層撮影法放出)と 同様の手法であるため、不透明な流れに対する流動研究に適用可能です。 これまでこの研究は複数トレーサの同時追跡を可能にする新型PEPTの 再構築アルゴリズムの開発及び展開に焦点を置いており、これによりデータ 収集の効率が上がり、新しい計測方法が可能になりました。 今回はPEPTの基礎知識、並びに配管、熱交換器、ペブルベッド等における 計測での活用についてご紹介します。このような実験から得たデータは、 流動現象の基礎理解及び次世代原子炉設計に用いられる計算流体動力学 モデルの検証に活用することができます。

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Materials Challenges for Generation IV Reactors

Presenter: Dr. Stu Maloy, LANL, USA

【第4世代原子炉システムに用いられる原子炉材料における課題】
第4世代原子炉システムは、発電効率、受動的安全特徴、ならびに水素製造などの非発電利用用途における熱利用など、様々な点において軽水炉より非常に優れています。第4世代原子炉システムには、ナトリウム冷却型高速炉(SFR)、鉛冷却型高速炉(LFR)、ガス冷却型高速炉(GFR)、超高温原子炉(VHTR)、超臨界圧軽水冷却炉(SCWR)、および溶融塩炉(MSR)があります。これらの原子炉内の特徴は、原子炉材料に厳しい損傷を与える高放射線量や高速中性子束(SFR, LFR, GFR, SCWR、MSR)といった炉物理環境、さらに溶融塩(MSR)または鉛冷却材(LFR)特有の材料に対する腐食性、ヘリウム冷却型原子炉概念(GFR、VHTR等)における高温環境です。本ウェビナーでは第4世代原子炉システム概念におけるこれらの特徴について紹介を行うとともに、典型的な照射条件における金属への照射の影響についても紹介します。

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Graphite-Molten Salt Interactions

Presenter: Dr. Nidia Gallego, ORNL, USA

【黒鉛-溶融塩反応】
第4世代原子炉の一つである高温原子炉(HTR)には、冷却材に溶融塩を使う設計がありますが、この溶融塩冷却材を使った黒鉛炉心には、運転経験のあるガス冷却HTR設計では考慮されていない材料共存性の課題があります。溶融塩炉では、黒鉛は高速中性子だけでなく、設計によっては冷却材である溶融塩及び/又は燃料塩に継続的に晒されます。溶融塩に接触し続けると、黒鉛の局所組成及び微細構造に影響を及ぼす可能性があり、それが黒鉛の機械的特性、熱的特性、耐照射特性に影響します。本ウェビナーでは、現在DOEの先進炉技術黒鉛プログラムで研究中のこの課題についてお話ししたいと思います。

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Corrosion and Cracking of Supercritical Water Reactor (SCWR) Materials

Presenter: Prof. Lefu Zhang, Shanghai Jiao Tong University, China

【超臨界圧水冷却炉(SCWR)における材料の腐食及び破損】
過去50年以上にわたり、超臨界圧火力発電プラントが主流となっていますが、効率的な発電を目指す技術にとって、高温・高圧の蒸気は難しい問題です。超臨界圧水冷却炉(SCWR)はGIFが選択した設計概念の一つですが、科学者や設計者は材料、中性子工学、熱流動の点において、これまでになかった問題に直面しています。それはSCWR炉心の高温、高圧状態での運転は、燃料被覆管の材料にとって、肉厚制限、腐食率に対する厳しい要求、そして高い信頼性への期待といった観点から、非常に厳しいものとなっているからです。このウェビナーでは、SCWR燃料被覆管の最新の材料開発技術、一般的な腐食と応力腐食割れによる破損メカニズム、これら腐食及び破損に影響を与える主な要因、さらに、超臨界水を用いた状態において、一貫性及び再現性のある腐食・破損データを得るための試験手順をご紹介します。

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8. Winning Webinars by young generations

Cement Matrix for Nuclear Waste (2018 GIF EPiC contest)

Presenter: Mr. Matthieu De Campos, Universite de Lille 1, France

【核廃棄物の固化/安定化のための代替セメントマトリックスの形成 (2018 GIF EPiC contest)】
本ウェビナーでは、廃棄物管理の複雑さや課題について、フランスの核廃棄物管理手法、核廃棄物の固化/安定化の事例、物理化学の面から見た格納マトリックス及び廃棄物の相互作用を、核防護を可能にする新しいマトリクス開発のためのサンプルの小型化と共に紹介します。また、現在行われているPortlandセメントとマグネシウムリン酸カリウムセメントマトリックスの実験研究についても紹介します。

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Interactions between Sodium and Fission Products in Case of a Severe Accident in a Sodium-cooled Fast Reactor (2018 GIF EPiC contest)

Presenter: Mr. Guilhem Kauric, CEA, France

【SFRのシビアアクシデント時におけるナトリウム-核分裂生成物の相互作用 (2018 GIF EPiC contest)】
熱化学及びCALPHAD(CALculation of PHAse Diagram)法により異なるフェーズにおける予測をどのように強化できるかに注目し、SFRにおけるシビアアクシデントシナリオを紹介します。CALPHADとは半経験的方法で、システムの温度、圧力、構成要素の関数として、熱力学的モデルをガス、液体、固体の相でGibbs自由エネルギーをもとに開発できる方法です。ナトリウムと反応後の、Joint Oxide Gainで形成された核分裂生成化合物の熱物力学的性質の実験的計測について紹介します。

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Security Study of Sodium-Gas Heat Exchangers in Frame of Sodium-cooled Fast Reactors (2018 GIF EPiC contest)

Presenter: Ms. Fang Chen, CEA, France

【SFRにおけるナトリウム-ガス熱交換器の安全研究 (2018 GIF EPiC contest)】
本ウェビナーでは、ナトリウム冷却高速炉(SFR)システムの概略と、ナトリウム-ガス熱交換器の小型プレート(ECSG)の事故シナリオについてお話しします。過圧状態(窒素ループ:180 bar、ナトリウムループ:5 bar)では液体ナトリウムへの窒素の流入を引き起こす可能性があります。現在行われている研究では、ジェット(2つの流動体間における粘性拡散、運動量交換)、超音速ガスジェットにおける支配的な物理現象の解析、圧縮性多相流体モデル(Baer-Nunziato model)の開発などに焦点を置いています。また数値ツールCANOPを使ったモデルについてもご紹介します。

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Development of an Austenitic/Martensitic Gradient Steel by Additive Manufacturing (2021 GIF Pitch contest)

Presenter: Dr. Flore Villaret, EDF, France, 1st Place Winner of the 2021 Pitch Your Gen IV Research Competition

【積層造形技術を用いたオーステナイト鋼-マルテンサイト鋼の傾斜接続 (2021 GIF Pitch contest)】
金属積層造形技術は、航空、医療分野においては既に活用されていますが、エネルギー分野での利用はまだ始まったばかりです。Dr. Villaretは、この技術を用いた、2つの異なる性質を持つ金属の接続を原子力、特に第4世代原子力システムに応用するため研究を続けています。異種金属の接続箇所は原子炉構造にも多く見られますが、技術的に難しいのが現状です。今回は、オーステナイト鋼及びマルテンサイト鋼の特性の理解と、これら金属間の遷移をもたらすための粉末冶金と付加製造の評価を目的とした、オーステナイト鋼316Lとマルテンサイト鋼Fe-9Cr-1Moについての研究をご紹介します。これらの材料はナトリウム冷却高速炉のラッパー管と燃料集合体間に一般的に用いられており、この接続における課題は化学的勾配を付けることで解決します。付加製造技術は、既存部品の置き換えに留まらず、原子炉構造の様々な部分に応用でき、また新しい設計などへの応用にもつながるツールとなるでしょう。本ウェビナーでは、将来の革新的技術のための傾斜材料の可能性についてお話しします。

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Scale Effects Analysis on the Thermal Hydraulic Behavior of Impinging Jets in Sodium Fast Reactors (2021 GIF Pitch contest)

Presenter: Mr. Benjamin Jourdy, CEA, France, 2nd Place Winner of the 2021 Pitch Your Gen IV Research Competition

【ナトリウム冷却高速炉の熱流動挙動におけるスケール効果(ジェット噴流をテーマに)(2021 GIF Pitch contest)】
産業界、特に原子力産業において、実規模(スケール1)でモックアップを作成するには対象が複雑すぎるため、 またコストも増加するため、シミュレーションソフトウェアが新規プロトタイプ開発において重要な役割を果たしています。 新しい設計オプションの評価やこういったソフトウェア機能の検証には、通常、小規模モックアップによる試験を用います。 一方、研究対象としている現象そのものが、小規模モデルで発生する現象と実規模で実際に生じる現象の間では差が生じる可能性があり、 この差をスケール効果と呼んでいます。 このスケール効果を理解しなければ、小規模モックアップ試験の結果を実機設計に反映することも、数値解析結果を検証することもできません。 フランスのナトリウム冷却型高速炉(SFR)開発プロジェクトでは、特定の運転条件下で発生する炉心上部プレナムにおける、 ジェット噴流が生じさせる流動現象(フローパターン)に着目しています。 ジェット噴流が発生すると、炉容器内のフローパターンが変化し、熱的な変動が生じ、 構造物上に発生する熱疲労により機器の運転寿命が短くなります。 この現象自体は、小規模モックアップ試験でも確認できますが、実規模になった時の影響を含め、 現象と規模による影響の両者の観点から理解を深めることが重要です。 今回のプレゼンターであるBenjamin Jourdy氏は、本テーマに資する新型モックアップ構想のために、関連文献及び実験結果を検討し、 本現象の方法論を構築することに取り組んでいます。

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Development of Nanosized Carbide Dispersed Advanced Radiation Resistant Austenitic Stainless Steels (ARES) for Generation IV Systems (2021 GIF Pitch contest)

Presenter: Dr. Ji Ho Shin, KAIST, Korea, Public Vote Winner of Pitch Your Gen IV Research Competition

【第4世代システムへの応用に向けたナノサイズ炭化ニオブ(NbC)沈殿物を均等分布したオーステナイト系ステンレス鋼(AERS)の開発 (2021 GIF Pitch contest)】
オーステナイト系ステンレス鋼(SS)は腐食耐性、機械的特性が優れているため、原子力システムの炉内材料として広く使われていますが、 次世代原子炉システムは既存のシステムよりも高温、高中性子照射環境下で運転されるため、ボイドスエリングへの耐性が低い オーステナイト系SSは次世代システムでの使用はほとんど見込まれていません。 そのため、我々研究チームは、化学組成のコントロールと熱機械的処理を行い、ナノサイズの炭化ニオブ(NbC)沈殿物を均等分布した オーステナイト系SS(AERS-6P)を開発しました。AERS-6Pの耐放射線性の実証試験として、 高温状況下で重イオン照射を200 dpaのレベルまで行いましたが、ボイドスエリングの計測値は2~3%と、 316SS鋼より非常に低く、フェライト/マルテンサイト鋼に匹敵するものでした。 また、ナノインデンテーション法を用いた計測により、AERS-6Pの硬度の上昇は316SS鋼よりもかなり抑えられていることが分かりました。 高照射量(~5.0 × 10-4 dpa/sec)環境下では、ナノサイズ化したNbC沈殿物は若干分離しましたが、 点欠陥までには十分な量のNbC沈殿物が残されており、非常に優れた耐放射性が得られました。 このように、AERS-6Pは次世代原子炉システムに適していることが示されています。

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A Gas Cherenkov Muon Spectrometer for Nuclear Security Applications (2021 ANS pitch contest)

Presenter: Mr. Junghyun Bae, School of Nuclear Engineering at Purdue University/ANS 2021 Pitch winner

【ガスを用いたチェレンコフミューオン分光器の原子炉セキュリティへの応用 (2021 ANS pitch contest)】
高エネルギーかつ透過性がある宇宙線ミューオンが、大型・高密度の 物体の画像化に対する非従来型の放射線プローブとして検討されています。 ミューオンの工学的利用性を最大限活用するためには、その軌道と運動量を 知る必要があります。ミューオンの軌道は、高い空間分解能を持つ検出器を 二重配列すれば比較的簡単に再調整できますが、運動量の正確な計測は、 大型で高価な分光計が無ければ困難です。 私たちは多層圧縮ガスを利用したチェレンコフラジエーターを用いた 新しいミューオン分光器を開発し、ミューオン運動量を計測し、 シミュレーション(Geant4)技術を用いた機能実証を行いました。 さらに、オリジナルのPoCAアルゴリズムにミューオン運動量の情報を 組み込み、新たにミューオントモグラフィー画像化アルゴリズム(mPoCA) を開発しました。 今回のウェビナーでは、PoCAとmPoCAを使って再形成した様々な材料の 画像をお見せしたいと思います。PoCAから解像度が格段に上がった だけでなく、これまで不可能だった特別な原子力材料と遮へい材(Pb)の 画像上での区別がmPoCAでは可能となっています。

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Characterization of U-233 for Thorium Fuel Cycle Safeguards (2023 ANS pitch contest)

Presenter: Ms. Madeline Lockhart, Department of Nuclear Engineering at North Carolina State University/ANS 2023 Pitch winner

【トリウム燃料サイクルの保障措置に関するウラン233の特性 (2023 ANS pitch contest)】
トリウム燃料を用いた新型炉(トリウム炉)が世界の注目を再び浴びたことで、将来の核拡散への懸念に対して保障措置分野での対応が必要となっています。トリウムを用いた技術には利点が多くある一方、この技術は核分裂性物質の生成と処理に伴う核拡散リスクをゼロにすることはできません。トリウム炉では、「直接利用核物質」に分類されるウラン233(U-233)が副産物として生成されます。したがって、直接利用核物質を生成する原子炉や施設の開発ペースに合わせてU-233を含む核物質の特性評価のための新手法の開発や既存手法の改良を行う必要があり、トリウム燃料サイクル内に含まれる核物質の保障措置アプローチを評価、開発、テストするための研究が行われています。U-233とU-235を含む核物質の非破壊分析(NDA)から得られた中性子シグネチャを定量化し、このような核物質の潜在的特性を理解するために役立てています。U-233の特性評価や他のウラン同位体(主にU-235)との識別の実現可能性を評価するため、従来の中性子同時計数装置とU-233酸化物の検証サンプルを活用しながら、様々な計測技術及び分析手法を組み合わせた初期測定を行いました。リストモードによるデータ取得により、従来のシフトレジスタでは扱うことができなかった生データについて、様々な解析が可能となっています。これまでにない革新的な特性評価手法の実現可能性の実証を目的として、信号強度の定量化及びシミュレーション手法検証のためにアクティブウェル型同時計数装置(AWCC)を用いたアクティブ及びパッシブ構成の計測を実施しました。

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Analysis of the Reactivity Loss of the PHENIX Core Cycles for the Experimental Validation of the DARWIN-FR Code Package

Presenter: Mr. Victor Viallon, CEA, France, 1st Place Winner of the 2023 Pitch Your Gen IV Research Competition

【DARWIN-FR Code Packageの検証のためのPHENIX炉心サイクル欠損反応度解析】
将来の原子炉開発には、様々な核特性評価の不確かさの定量化にも適用可能な検証済みの科学的計算ツール(scientific calculation tools: SCT)を用いた設計手法が欠かせません。検証ではSCTの計算結果を実験データと比較しますが、第4世代原子炉ではこのような参照データセットは限定されます。他方、ナトリウム冷却原子炉技術では、十分かつ広範囲にわたるフィードバックの活用が可能であり、将来の原子炉開発に向けて現状のSCTを評価する上で不可欠な資産となっています。特に、燃料の燃焼については、設計と運転のトレードオフ(照射時間、核分裂性物質の質量バランス、フィードバック係数等)のために、原子炉内の同位体組成の変化を把握しなければなりません。局所的な同位体組成はリアルタイムでは分からないため、燃料燃焼に対するSCTの評価は間接的なアプローチで行います。この分析では、燃料燃焼の影響、つまり照射による反応度スイングが含まれます。PHENIXの40年間にわたる運転経験から、この現象に関する十分な実験データを得ました。現在、既存の実験データ及び燃焼計算について、新しい決定論的計算ツールを用いて徹底的に再評価しています。このようなナトリウム冷却高速炉の反応度欠損を包括的に研究することで有益な知識が得られ、実験データと燃焼計算をリンクすることができるのです。

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9. Others (その他)

Geospatial Analytics for Energy and Resilience Analysis

Presenter: Prof. Mark Deinert, Colorado School of Mines, USA

【エネルギー及びレジリエンス解析のための地理解析】
エネルギーシステムはその経済性で比較されることが多いですが、実はそれぞれの経済性は、設置場所、エネルギー資源へのアクセス性、輸送ネットワーク、ホストコミュニティの受容性によっても変わってきます。自然災害や天候による影響も、場所によって様々です。このウェビナーでは、原子力エネルギー大学プログラム(NEUP)の支援を受けてコロラド鉱山大学で行われたエネルギー地理解析についてご紹介します。

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International Knowledge Management and Preservation of SFR

Panel Session:
Mr. Joel Guidez, retired from CEA, France
Mr. Hiroki Hayafune, JAEA, Japan
Dr. Ron Omberg, PNNL, USA
Mr. Cal Doucette, Clean Energy, Canada
Mr. Patrick Alexander, Terrapower, USA

【国際的状況を踏まえたSFR知見の伝承】
このウェビナーのテーマは、Superphénix、もんじゅ、FFTFから得たSFRの設計、建設、運転の知見についてです。国際的状況を踏まえ、SFRの知見をどのように300~1,200 MWe規模のSFR建設予定企業に受け継いでいくのか、パネルセッション形式で意見交換を行います。

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