GIF国内ニュースレター#6 Feb.2022


2019年に日本がGIF議長国に就任してから、第4世代原子力システム(炉システム)の開発を炉開発及び評価法開発の観点から推進するだけでなく、 安全基準/規制、市場での魅力、R&D協力、アウトリーチの分野においても、次世代炉の実用化に必要な方向性を協議し、次世代炉の開発を推進してきた。 2022年からは米国が議長国、日本は副議長国として GIFを牽引していくこととなるが、GIFの運営に深くかかわった上出 英樹(元GIF議長)、 川崎 信史 (元政策部長)、谷中 裕(日本秘書団)で、この3年間の活動を振り返るとともに、次の3年間への期待を議論したい。

寄稿:JAEA 川崎 信史
編集/撮影:JAEA 谷中  裕

谷中:序文でも触れたように、この3年間は、過去20年間の総括、そして今後の実用化へ向けた前進という意味でも、GIF全体の活動を刷新した期間であり、多くの活動がなされた期間でもあります。その中で、あえて、 3つ、3つに絞り、この変化は今後に向けて、意義のある活動であったという項目を挙げるとすると、何を挙げることになるでしょうか?
上出:まず、IAEAとの連携が拡大、加速したということを挙げてみたいです。やはり、GIFの多国間協力としての強みが生かされた例としては、開発推進国が一致してナトリウム冷却炉(SFR)の安全設計要件を作り上げてきたことがあげられると思います。国際標準となるようIAEA、OECD/NEA(WGSAR)を初め各国規制機関にもコメントを求め、要件を改訂してきた。この3年間のなかで、これまでのプラント開発側の成果である安全設計の内容を、さらに規制側に安全要件として広げていく上で、軽水炉をはじめとする既存炉の安全基準を多く発行してきたIAEAとの連携を強化/拡大したことは、単に拡大したというだけでなく、レビューする側の意見も入ったという意味で、非常に大きかったと思います。
川崎:そうですね。ナトリウム炉の安全設計要件の質的な変化は大きかったですね。また、GIFの中では、ナトリウム炉のみならず鉛炉や高温ガス炉など、他の炉システムに対しても、安全設計要件づくりの対象が拡大しましたね。これは、先行したナトリウム炉のアプローチを有効と判断した他の炉システム開発者が、このアプローチを踏襲したということなのだと思います。つまり日本のアプローチが、国際的にも評価された。これは、炉開発/認証のプロセスの中で、日本の能力の高さが認められたということで、非常に喜ばしいことだと思います。このような背景から、現在、世界的に開発がさかんなSMRという分野に対しても、IAEAから新型SMR向けの規制基準策定活動への積極的参加要請がありましたね。

参照:SDC-TFの活動, GIF日本秘書団, 久保 重信

上出:この要請は、GIFそして日本に向けてなされた要請だと認識しています。日本の活動が国際レベルで評価され、期待されているということです。そのため、IAEAで実施されるSMR向けの規制基準策定活動を含め、今後、IAEAの活動との連携を深めていくつもりです。
谷中:連携という意味では、先日、IAEA原子力局長の任期を終えたドゥヒー・ハーンさんとの協力関係というか、連携/友情も印象的でした。
上出:韓国出身のハーンさんは、非常にまじめに粘り強く職務に取り組まれる方で、仕事の取組み方というか姿勢に関して、我々と相通ずるところがあったと思います。そういった意味で、我々の関係は、国とか組織を超えて、非常に良好なものでした。JAEAは、今後の第4世代炉の実用化に向けて、IAEAを含む国際的な規制側の立場にある人たちと、第4世代炉の安全規制のあり方について共通理解を深め、国際標準としての規制基準の策定に貢献できるものと考えています。そのなかで、また、このような関係が、多くの人との間で構築できればよいと思っています。
川崎:2つ目の変化はなにを挙げましょうか?やはり、国家間の、つまりナショナルラボとしての協力関係の意味合いが強いGIFとしては、適切な扱いや方向性がなかなか見いだせなった産業界との関係性でしょうか?もちろん、GIFのなかには、SIAPと呼ばれる上級産業界パネルがあり、各国の産業界代表からの意見提示は、従来より定期的になされているわけです。SMR、先進製造・材料工学、原子力エネルギーの非電力利用など様々な分野での動きに対応していくように促す意見は強く提示されてきており、課題は、具体的にどのような連携を取っていくことが有効なのかという点にあったかと思います。
上出:この3年間で、非軽水炉タイプのSMRを実用化する動きが活発化し、SMRベンダーを含む産業界との連携という課題が大きく浮上してきました。そこで、GIFの中でSMRを含む産業界の活動を支援し、とくに第4世代炉の特徴を活かして脱炭素、カーボンニュートラルに貢献するために、原子力の熱利用や革新製造技術(AMME)の分野で新しい協力のプラットフォームづくりを目指してきました。
川崎:そうですね。従来から特徴としてとらえられてきた軽水炉よりエネルギー値が高い高速中性子を利用する、つまりエネルギー資源を有効に活用するという意味合いに加え、水以外(超臨界水を除く)の冷却水を熱移送媒体に採用することにより、より高温状態でプラントを使用できるようになるという第4世代炉の特徴も改めて着目されました。
上出:原子炉システムから提供される熱エネルギーは、通常、蒸気なりガスの形でタービンで電気エネルギーに変換されるわけですが、第4世代炉は、より高温状態で熱エネルギーを提供できるという特徴を持つことから、非発電分野での利用可能性が大きく広がるわけです。

参照:GIF POSITION PAPER ON FLEXIBILITY OF GEN IV SYSTEMS,
GIF Economic Modelling Working Group, page.6, 2019 November

川崎:そうですね。軽水炉で用いられる温度域の場合、熱利用としては、地域熱供給/暖房、海水脱塩/淡水化、エタノール濃縮脱水などが考えられるわけですが、400℃以上の熱が利用できることになると石油製品の精製、鉄鋼製造、石炭のガス化、水素製造、化学製品など利用のオプションは相対的に広がりますね。(勿論、原子力エネルギーの非電気利用の可能性は、軽水炉分野を含め着目され、検討されている。参照:第45回GIFウェビナー「クリーンエネルギーの統合を最大限活用するために:エネルギーシステムにおける原子力技術と再生可能エネルギー技術の役割」)
上出:ゼロエミッションの電気/熱エネルギーを活用していこうということに加え、天候など外部の要因によって出力エネルギーレベルがどうしても変動してしまう再生可能エネルギーとの相性を考えると、産業側のエネルギーニーズに合わせ、熱エネルギーを一時的に保存するということも重要になってきています。原子炉というものは、出力を人間がコントロールできるエネルギー源ですから、再生可能エネルギーが足りない状況、つまりエネルギーニーズが高いときに、一時的に保存してある原子力由来の熱エネルギーを利用できると、私たちの利用するエネルギー安定性は格段に高まるわけです。
川崎:そうすると、熱利用のみならず、蓄熱ということが重要ということですね。たしかに、GIF(及び経済産業省、JAEA、東京工業大学)も寄稿を行い、共同で作成したクリーンエネルギー閣僚級会合のプログラムであるNICE Futureイニシアティブが発行した技術報告書「クリーンエネルギーシステムのための柔軟な原子力エネルギー」の7項目の結論のひとつにも、「費用対効果の高いエネルギー貯蔵技術は、すべての発電技術、特に原子力発電技術に利益をもたらす。」というものがありました。原子炉から得られるエネルギーを、電力ニーズの低いときには、部分的に熱エネルギーとして保存し、電力ニーズの高いときに、保存してある熱エネルギーの分も含め発電できれば、変動する電力ニーズに対応できますね。
上出:変動するエネルギーニーズに対し、技術をもって対応していくというのは、日本の基本的なスタンスであり、エネルギーニーズが高い場合、本来、価格も上昇するわけですから、経済的にも成立するはずです。
川崎:そうですね。エネルギーニーズが高いケースに対し、対応可能な設備があると、逆に使用する側としては、コストを抑えられるわけですから、一国民としては、そのような設備・技術を開発してほしいですね。
上出:このような状況の変化をうけ、プラント開発側のJAEAでも、蓄熱システムと第4世代炉の組み合わせというものに着目しています。日米で技術開発協力を行うテラパワー社のNatriumプラントにも、溶融塩を使った熱エネルギー貯蔵システムが設置されています。
川崎:たしかに。軽水炉分野ですが、1/15にも日本経済新聞から、「三菱重工業は発電出力を機動的に十数分で変えられる原子炉を実用化する」というニュースも報道されましたね。従来から出力変更自体は、1時間でできていたそうですが、開発側の動きが活発になってきました。
上出:高速炉分野の日米技術協力は、先進的原子炉設計技術の実証協力であり、核燃料サイクルの現実化にむけて日本が開発してきた技術が、エネルギー市場で機能/貢献しうるという社会的実装/試験の機会でもあります。このような国としての中核技術実証プログラムの中に、蓄熱システムのような価値を向上させる設備を組み込むとともに、日本の技術維持・向上、産業界との連携を同時に達成できる非常に優れた機会であると思っています。

参照:プレス発表記事、カーボンニュートラル実現に貢献するナトリウム冷却高速炉技術に関する日米協力の推進について(米国テラパワー社との協力)
川崎:さて、革新製造技術の分野での新しい協力のプラットフォームづくりの方は、苦労の連続でしたね。革新製造技術自体は、次世代炉の導入に必要となる時間や工程の短縮に寄与すると期待されており、また、複雑な形状をした機器を中心にすでに実原子力プラントの中で採用されているわけです。一方、新規技術ということで、開発/導入に対する心理的抵抗、品質確保/認証方法に対する懸念/不安が存在するわけです。GIFとしては、本分野の技術は、技術開発者の立場に立っているわけではないので、どの立場から関与するのかという課題もありました。結果としては、技術開発メーカー/大学、プログラムコーディネータ/シミュレーション技術開発者としての国研、開発レベル評価者/知見管理者としての規制(NRC)が一堂に会し、意見交換するワークショップ、またその前段階のサーベイという形におちつきました。つまり、GIFは、心理的抵抗を減らし、不安を解消するための開発/導入プロモータとしての役割を取ることとしたと考えています。

参照:第53回GIFウェビナー「先進的製造技術から第4世代原子炉設計者が得るチャンス」
第60回GIFウェビナー「積層造形技術を用いたオーステナイト鋼-マルテンサイト鋼の傾斜接続」
第2回 GIF 先進製造技術に関するワークショップ/AMME Workshop on Advanced Manufacturing (Hybrid) 8-9 November 2021
上出:本分野に関しては、豪と米が強いリードを取ってくれました。その結果、技術導入のプロセスや対象、各ステークホルダーの役割などがだんだん見え始めてきたと思っています。その意味では、AMMEワークショップは、新しい協力のプラットフォームとして、機能し始めたので、本年10月頭に開催されるGIF-Forum Industry 2022の際にも、その中の企画として開催できればと思っています。
川崎:協力プラットフォームの形自体も、3年間の中で模索してきたと思います。毎月開催しているGIFウェビナーは、講師をGIFの委員に限定するのではなく、外部の専門家を招待することから始まり、複数機関/団体の合同ウェビナーへと拡大しました。会合に関しても、関連外部機関との協議会合から始まり、外部の専門家を集めたワークショップなどへ形を変え、ステークホルダーとの関係性/連携を強化するための機会となってきました。このように関係性を強化するための機会を保持しながらも、参画の門戸は各開発国に開かれており、参加/選択の自由と努力次第でより強いコミットメントを行う機会が準備できたのは、個々に得意とする分野の異なる国が補完するように協力し合った結果であり、これまた良い国際分担/協力の例ではないかと思います。
上出:今後、第4世代炉の実用化にむけて試験検証データの共有化、あるいは規制との連携はますます重要になってきます。その意味でも、今後、この協力プラットフォームが、対象そして役割という意味で、拡大していくことが期待されています。単に、データや知見が共有されるのみならず、関係性や役割を共有/分担し、相互に発展できる形が構築できるといいですね。
谷中:安全要件をはじめとするIAEA等を通じた使用者/規制機関との関係性」、そして「原子力の熱利用や革新製造技術の分野で新しい協力のプラットフォームづくりとステークホルダーとの連携」と続きましたが、最後にもう一つ、いかがでしょうか?個人的には、GIFの国内版のホームページを構築した立場から、これまでの議論と重なる部分もありますが、GIFウェブサイトや毎月開催されているGIFウェビナーを通した情報発信活動は、印象深いです。
上出:そうですね。この3年間、谷中さんの尽力もあり、ウェビナーによる第4世代炉の技術的な素晴らしさの伝達は、非常に進んだと思っています。このウェビナーを包含する形で、GIFウェブサイトの刷新、ウェビナーのコンテンツ充実に伴う分野別/系統的なアーカイブ化と他言語化を含むデジタルガイドの提供など、その価値を高める活動を展開できました。また、開発推進国が集まったGIFの総意として、CEM NICE Futureの会合やレポート、ブックレット、IAEAのハイレベル会合、COP26への提言など様々な機会を捉えて地球温暖化や廃棄物の問題を含む環境適合性、持続可能性など第4世代炉のもつ優れた特徴をアピールする活動を行うことができたと思っています。これらは、第4世代炉開発の意義を今後も伝えていく上で大きな方向性となったものと考えています。
川崎:総意/コミュニケーション/伝えるという意味では、コロナの影響も大きかったですね。これにより、我々は、コミュニケーションのツール、相手、場所、手順などすべてを変えざるを得なかった。会合の規模、議題を工夫し、いかにとり得る可能性としてのオプションを設定し、どの価値観/目標を重視し、どういう選択をしていくのか、改めて考えなおしてきたのだと思います。そのなかで、設立20周年ということもあり、目に見えるアイコン/デザインを重視するフランスの発案により、GIFのロゴも一新しました。最終的に、Expertise | Collaboration | Excellenceというモットーに支えられる新しいロゴになりました。各国から相当数の候補が出た中で、米仏韓(当時の副議長国)が、日本に決めさせてくれた。多くの候補や経緯、発案者のしがらみの中で選択に悩み、まず各自/各国が専門性を高め、それを結び付けていくことのなかで、秀逸な成果が生まれてくるという多国間協力の原理を示すこのモットーを選び、それを他国が支持してくれた、この選考過程は非常に印象的でした。
谷中:そうですね。会合の中でも、複数の意見が出たときに、日本が原理原則に触れ、なんらかの選択をした時には、ほぼ参加国からの支持は取り付けられていたようにも見えました。
川崎:テレ会合のなかで、だれを代表者/専門家として、会議あるいはパネルに招聘し、可能性のオプションを発掘/選定していくのか?そして、それをどういう原則でまとめ、よりハイレベルあるいは広い場へ提示していくのか?非常に考えさせられた3年間でした。そして、上出さんの言及した通り、ウェブサイト/ウェビナーは、可能性のオプションを蓄積していくツール/情報プラットフォームとして、非常に使い勝手が良い。今後、さらに使い方を工夫し、活用していきたいと思っています。
上出:そうですね。そういったツールとしてのプラットフォームを通じ、GIFを含めた関係性としての人的プラットフォームの中で、第4世代炉開発の意義が浸透していくといいですね。
川崎:3項目目をまとめると「ウェブサイト/ウェビナー等による情報プラットフォームを活用することにより伝わり、広がっていく第4世代炉開発の意義と関連技術」ということでしょうか。ここまで、3年間の中での特徴的な変化を挙げてきましたが、逆に、ここは本当はもっと踏み込みたかったが、なかなか難しかったという項目も触れておきたいところです。もちろん、時間と資源の制約がある中で、同じ第4世代炉開発国ではあるものの、異なる価値観、目的を持った多国間協力としての GIFを参加国は推進してきたわけです。できなかった項目を列挙していけば、無限に摘出可能になるので、3年間通して見えてきた活動の肝になる部分で、まだ踏み込む余地がある部分は、どこになりますでしょうか?
上出:やはり、もっと展開が必要な点としては、GIFの本業としてのR&D協力の活性化が相当すると思います。炉システムを横断したハイレベルな活動や、世界標準にむけた基準作りなどGIFの強みを生かした国際協力だけでなく、各炉システムの開発を国際協力により効率化し、加速するための協力がGIFとしての重要な活動に位置付けられています。各国の研究インフラストラクチャーを利用した試験協力も、試験データを活用した評価手法のベンチマークや試験データに基づく評価結果のデータベース化などの形で進んでいる一方で、技術実証といった大きなプロジェクトレベルの活動には発展していません。そこには資金協力や試験データの知財など多国間協力ですすめる上での課題もあります。今後は、そのような点での国際協力のプロジェクト活動をガイドするようなルール作りも視野にいれるべきと考えています。
川崎:非常に耳が痛い点ですね。共通点を見出せる協力は、関係者の相互の努力により推進することができますが、大きなプロジェクトレベルの活動という意味では、リード国のリーダーシップが重要となり、良くも悪くも特定国が突出する形になりがちです。また、機器/個別技術レベルでの協力という意味では、2国間協力などで、特定技術の立証を知財を確保した状態で行い、立証した技術の利用という形で、第3国が参画してくるケースが多かったようにも思えます。たしかに、第4世代炉の開発が、実証/実装という段階に進んでいることを考慮すると、大きなプロジェクトレベルの活動も視野に入ってきますね。ルール作り、またデータベースを作成するなかで、同時に目標と現在保持しているデータ/知見とのギャップを分析し、具体的なニーズを複数の機関の間で、共通認識として明確に保持していくことで、そのような動きの第1歩となるかもしれませんね。
上出:次の3年間の責務として、ネットワークの強化を副議長ミッションとして頂いたこともあり、この3年で培った関係機関との良好な関係を活かして、関係性を実質的な連携へと高めていきたいと考えています。そのなかで、より大きなレベルでの連携が構築できるように活動していきたいと思っています。
谷中:GIFとしては、すでに、次回の毎月定例のウェビナーとして、1/27に「ESFR SMART:欧州原子力開発の経験を活かしたナトリウム冷却高速炉概念並びに福島事故の教訓に基づく安全へのコミットメント」を、4/19にGIF-IAEA-NEA合同ウェビナーとして、「脱炭素社会における原子力エネルギーの役割」を、また、産業界を含む横断的なイベントとして、「GIF-Forum Industry 2022」を10/3-7(トロント)の日程でG4SR-4と同都市/同日程開催企画として進めております。今後、順次、具体的な情報をGIF-日本HPにてお知らせしたいと思っております。
上出、川崎、谷中:
今後も、日本そして世界のエネルギー供給に対し、重要な役割を果たすことができるエネルギー生成炉としての第4世代炉の開発を鋭意推進していく予定です。2022年以降もよろしくお願いいたします。


まとめスライド

※写真撮影の時のみ、マスクを外しております