第45回GIF専門家グループ会合・第51回GIF政策グループ会合の開催


5月17~21日、WEB会議として、第45回GIF専門家グループ会合、及び第51回GIF政策グループ会合が開催されました。

開会にあたり、上出PG議長から、安全性確保や気候変動問題の解決、そして第4世代炉の社会実装に向け、GIFの役割についての活発な議論を期待する旨、また第4世代炉システムを含む近年のSMR開発動向や民間企業の取組みを踏まえ議論を行う必要がある旨、述べられました。また、マグウッドOECD/NEA事務局長からも、気候変動対策における原子力発電の役割に対する社会の認知及び期待の広がりと近未来技術となった第4世代炉システム開発に対するGIF活動への期待が述べられました。

会合では、GIFが推進する6炉型に関する研究開発協力、評価手法等に関するワーキンググループ/タスクフォースの進捗状況の報告と今後の活動方針に関する活発な議論が行われました。また、各国におけるR&Dプロジェクト実施状況、今後予定されるプロジェクト計画の改定・新規構築、ハンドブック・論文等の成果物発表状況、各炉型の安全設計クライテリア・ガイドライン策定とIAEA、OECD/NEA/先進炉安全ワーキング(WGSAR)等外部機関との連携、各炉型の核拡散抵抗・物理的防護に関する報告書発行状況等について報告が行われました。


6炉型に係る研究開発協力の進捗報告及び横断的課題に関するワーキンググループ/タスクフォースの進捗報告の様子


更に、第4世代炉システム導入に必要な時間や工程短縮を目的とした先進的材料・製造技術の特定・推進を図るため、昨年正式に発足した先進的材料・製造タスクフォースによるAMM技術者への調査内容の報告が行われると共に、第4世代炉システムの多様な利/活用を探るための原子力熱の非電力利用について、今後のタスクフォース設置を視野に入れた活動内容の検討を開始する事に合意しました。また、近年の民間企業による先進炉開発動向に鑑み、今後より一層の民間企業との連携が重要になるとの認識の下、2022年にGIFが主催する民間企業とのフォーラムを開催すべく、検討を始めることといたしました。

このように、メンバー国、機関の努力により、コロナ禍にも関わらず、GIFでは良好な協力関係と成果が得られている事を確認しました。今後、規制当局や外部機関、民間企業との連携がより一層重要になってくるとの認識を共有すると共に、安全性や核物質防護、高温で運転できる第4世代炉の実用化においてキーとなる非電力熱利用、経済性と安全性に貢献する先進加工技術に向けて、多国間協力機関ならではの推進活動を展開していくこととしています。


政策グループ会合の様子

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GIFと外部機関の協力状況、近年の公開レポートについては、こちら