上出GIF PG委員(GIF副議長、文科省参与)からの2024年GIF活動に向けてのメッセージ


 2023年COP28において、日本もその趣旨に賛同し、地球温暖化問題に対して、脱炭素エネルギーシステムとして2050年までに原子力発電の設備容量を2020年比で3倍とすることを盛り込んだ宣言が出されました。

 日本では、2023年2月にGX 実現に向けた基本方針が閣議決定され、その中で再生可能エネルギーの主力電源化とともに原子力について「エネルギー基本計画を踏まえて原子力を活用していくため、原子力の安全性向上を目指し、新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新炉の開発・建設に取り組む。」とされました。特に、第4世代炉としての高速炉、高温ガス炉について、2023年7月に実証炉建設にむけて中核企業が選定されるなど、大きな動きがあります。

 GIFでは2022年にカナダトロントで実施したGIF Industry Forumを始めとしてSMRを含む民間の第4世代炉開発との協力連携を模索しており、2023年にはパイロットプランとして、参加者や協力テーマを含む協力の枠組みの具体化が進展しました。GIFによる国際協力で培った開発知見を民間の知見と合わせることで、第4世代炉開発を大きく加速する可能性があると考えています。また、AIの活用や3D-Printingなど新しい製造技術を第4世代炉の開発に活かし促進する事が、民間との連携においても重要と考えてIAEAなど国際機関を含めた幅広い活動を展開しています。

 日本においても、GIFの主催するWebinarの普及や教育活動への利用にむけて日本語化を含むGIF日本版Webpageの運用を広げていくなど、第4世代炉開発に貢献できるよう関係者と協力して努力を重ねていきたいと思います。

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